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トプシィ&ティムの絵本(引越し編)

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フリマで、お気に入りの「トプシィ&ティム」シリーズの絵本を、6冊まとめて手に入れました。ただし今回は、B6位のもっと小さなサイズです。その中でもこれは、二人の引越しの様子を描いたお話。発行は1979年。
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双子のきょうだいトプシィ&ティムの両親は、家の前の道路の交通量が多過ぎてうるさく危険な為、この度住み替えを決意しました。イギリス人は、人生で平均10回は引越しするそうです。日本人も、賃貸中心に住んでいる場合、それ位の回数は引越しを経験するんじゃないかと思いますが、イギリスの不動産システムは独特で、例え持ち家でも約10年以内毎に引越す人が多いんだとか。
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ママは食器をお片付け。水色のカップボードに、ピンクの柄のテーブルウェアが可愛いイラストです。中段の茶色いティーポットは、本当にイギリスで良く見掛ける御馴染みのタイプです。
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引越し業者のおじさん達がやって来て、荷物をトラックに運び入れます。トプシィ&ティム一家が今まで住んでいた家は、ヴィクトリア時代の可愛い建物だったようです。一軒家(実はイギリスでは割と少ない)でかなり大きく見えるので、もしかしたら中を何軒か分に仕切ったアパートだったのかも知れません。
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荷物を積み終え走り出したトラックに続き、トプシィ一家も新しい家に向かいます。ところが愛猫のキティは、車の中でパニックになってしまいました。抱っこして落ち着かせようとティムが猫バスケットを開けたところ(子供の浅知恵)、キティは車窓から逃げ出してしまいました。
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急遽車を止めて皆で必死にキティ探しますが、何処にも見付かりません。引越しの際、猫が大きな音や大勢の知らない人にビビッて逃げ出し、そのまま行方知らず…と言う悲しい話は良く聞きます。なので、私達も引越しの際は再三注意を払って、予め愛猫たまちゃんを義両親の家に預けていました。
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新居に着いて荷物を運び入れる作業が一段落しても、キティがいないのでみんなションボリ。新しいお隣さんが、お茶とお菓子を差し入れしてくれましたが(昔の英国人は粋なことをしたものですね)、パパは「そうだ、良いことを思い付いた!」と言って、突然車で何処かへ出掛けて行ってしまいました。「未だやるべきことが山のようにあるのに…」と、ママは嬉しくありません。
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しばらくすると、何とパパは無事キティを連れて帰って来ました。「やっぱり思った通り、キティは前の家に戻っていたよ」とパパ。途端に、皆に笑顔が戻りました。ただし運転中、パパがどうやって車中でキティを大人しくさせていたのかはナゾ(笑)。とにかく、引越し先が旧居から割と近くてラッキーでした。5km以内が、イギリス人の一般的な一回に付きの転居の距離だそうです。
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その後ママは、キティの四肢に美味しいバターを塗ってあげました。キティは、猫ベッドの中でしばらくそれをペロペロ舐めるのに夢中です。こ、これは、もしかして猫を落ち着かせる丸秘テクニックなのか??
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やっぱりこのシリーズ、絵もお話も、イギリスの昔絵本としては破格に可愛いなあ。子供の絵本ながら、ちょっと昔のイギリスの文化もあちこち垣間見れる、興味深い内容です。残りの5冊も、後日御紹介します。
by derliebling | 2014-07-20 15:36 | 本・メディア

ハンガリー製ウクライナの子守唄集

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地元のフリーマーケットのとある一般人のストールで、古い楽譜類が詰まったダンボール箱を「何か匂うぞ…(犬か。笑)」と思ってゴソゴソやったら、こんな魅力的な古本が出て来ました。ハンガリー語の本なので、もしかしてハンガリーからの移民の人のストールかな?と思い、他にもハンガリーの製品があるかどうか探しましたが、結局これだけでした。そして、この本に記入してある元持ち主の名前も、典型的なイギリス名。しかし、その元持ち主のおばーちゃん辺りが、実はハンガリー人…とかの可能性は、まだまだあり得ます。単なる観光旅行のお土産として子供に与える品とは、到底思えないからです。
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サイズはA5位で、40ページ程度の小冊子。40曲の楽譜が掲載されています。ハンガリーで1974年に発行された本ですが、内容は「ウクライナの子守唄集」だそうです。表紙は、布目のようなシボのある用紙に、イラストが臙脂と黄色二色で印刷されています。版ズレも、まるで効果をわざと狙ったかのような味に。
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中面はスミ一色ですが、どれもとても可愛いイラストばかり。
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ウクライナと言うことで、プラトークを被ったマトリョーシカのような衣装の女性が多く登場します。でもこの周囲の花模様は、ハンガリー刺繍の柄みたい。
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猫の登場回数も、結構多し。これは、ウクライナの典型的な娘さんの祭りの衣装のようです。
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タイトルの「BÖLCSŐDALOK」は、直訳すると「揺りかごの歌」なので、一応子守唄集としています。
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ウクライナは、ハンガリーと少しだけ国境を供するお隣の国だし(今大変なことになっていますが…)、多分この時代は、共産圏同士の文化交流は、大いに推奨されたのだと想像しています。
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この楽器は、バラライカかな?
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小さなカットまで、本当に魅力的。こんな可愛い文様、良く思い付くな~と感心します。やはり刺繍の伝統からなのか?? イラストレーターは、「RAB ZSUZSA(ハンガリーなので苗字が先)」と言う女性のようです。
by derliebling | 2014-05-29 15:32 | 本・メディア

昔の子供物知り百科

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またまた、子供向けの百科事典の類の本です。タイトルは「365 Things to know 365日 知るべきこと」で、分野は化学、生物、地学、天文学の理科から、地理、歴史、政治、宗教も含む社会科まで幅広く、一般基礎知識もあれば、大人でも中々知らないトレビアも紹介しています。サイズはB4程度で、厚さ2cm位あるハードカバーです。初版は1968年ですが、これは11版目で、1980年発行と意外と新しめ。それでも印刷が何処となくレトロなのは、チェコスロヴァキアで印刷製本されているせいかも知れません。
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見返しは、何だかこんな厳しい雰囲気。これは「各曜日の意味は?」と言う内容の本文のイラストから取ったもので、曜日名の由来となった神話の神々を表しているのだそうです。
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内容はお固めですが、可愛い挿絵は盛り沢山。これは内表紙で、「365」の文字のデザインが素敵です。
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イラストレーターは総勢6名。でもこちらの本は、1見開きにつき一人のイラストレーターだし、概ね処理やタッチのお洒落なイラスト揃いな為、全体的に余りギャップは感じられません。
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タイトル通り、一日一コラムずつ、「バロメーターはどういう仕組みで動く?」とか「カール大帝とは誰?」「鷲を国章に使っている国はどれ?」等の質問形式で、一つの知識に付き10行~1頁程度の説明文+イラスト1カットが掲載されています。言うなれば、「365日おやすみ前の絵本」の年長版と言ったところかも。
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例えば、「スモッグとは何?」と言う公害のついての重々しい話題でも、イラストは何だか可愛い…。
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イラストは全てフルカラーではなく、2色印刷と1見開きおきですが、2色印刷のイラストも十分魅力的。

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写実的なイラストでも、タッチや印刷があっさり目なので、特に違和感ナシ。
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イギリスでは、2月末から3月の初めに「パンケーキの日」と言う移動記念日があるのですが、実は「Shrove Tuesday (告解の火曜日)」と言う宗教的な日だと言う事を初めて知りました。今まですっかり、単にパンケーキ・メーカーのキャンペーンだと思ってました(笑)。私も、この本で勉強すべきだなー。でもキリスト教に偏った知識は、現在の他民族国家のイギリスの子供百科にはあり得ないでしょうね。
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ちょっと笑える、宇宙飛行士のイラスト。
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毎月の初日には、必ず「~月の意味は?」と言う1ページ分のコラムが載っています。こちらは3月。日本では春めいて来る頃ですが、イギリスでは未だ寒々しい季節なのが分かります。
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一方こちらは、実りの9月。文章を読んで、「え?そうだったの?」と思ってしまいました。一般のイギリス人でも、知っているのかなあ?
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7月14日(フランス革命記念日)には、「何故フランス人はバスティーユが陥落した日を祝うのか?」とか、大体その日に因んだ話題が紹介されていますが、中には、5月なのに何故か「雪の結晶は皆似ている?」と言う話題も…(5月でも雪降ったことあるけど)。
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「マイクロフォーンって何?」と言うコラム。もしかして、これはビートルズのジョン? 時代を感じる風俗も、所々掲載されています。
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このボンも、何だかモッズな服装だし。大量に降り掛けているのは、塩ではなく胡椒です。
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イギリスで御馴染みの野生動物達も、一通り御紹介。
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「クレムリンって何?」とか、今は特に必要ない、時代を感じる話題も混じっていますが、イギリスに住む外国人として、知っていて損はない知識は多いようです。その内容や表紙からは中々想像出来ないけれど、昔絵本らしい魅力的なイラストが満載で、手に入れて正解の中々充実した一冊です。
by derliebling | 2014-02-17 15:32 | 本・メディア

長~い昔の仕掛け絵本

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2冊とも縦40cm、横15cm位(スパイラル除く)の、やけに縦に長い古い絵本です。でも単なる絵本ではなく、本文の使用紙はジグソー・パズル以上もある厚紙で、一枚のページ毎に、ほぼ水平に切り込みが幾つか入っています。どちらも1970年代前半の発行。因みに、表紙の右上のファンキーなブタは、元の持ち主の子供が貼ったシールのようです。こんなところにも、時代を感じるデザインが。
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こちらは、「Ask a silly question」と言うナゾナゾ形式の本。
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1ページ全体には人物(生物)の全身像が描かれており、切り込みに寄って顔や上半身、下半身、乗り物などを組み替えて、何通りものナゾナゾが作れると言う仕組み。
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まあ、これでメチャクチャに組み合わせた人物を誰か?と質問されたところで、タイトル通り下らな過ぎて、答えるほうもツライと思うのですが(笑)、イギリスの子供にとっては十分楽しいのかなー。
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ただイラスト自体は、切り抜いたパーツを貼ったり、レース部分には、本物のレース・モチーフをコラージュしているで、楽しい工夫が色々見られます。
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裏表紙には、そのメチャクチャの組み合わせのサンプル・イラストが。
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一方こちらは、「Tell a tall tale」と言うタイトルで、文章を組み合わせて物語を作ろうと言う趣向の本です。
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作者は同じですが、イラストレーターは異なります。前者は男性で、後者は女性作家。
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切り込みの上段から、「誰が」「どんな乗り物で」「何処から」「何処へ」「誰と」「何をしたか」と書いてあり、それらを組み替えて、何種類もの(表紙に寄れば100種類以上)お話が創作出来るという絵本。
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こっちのほうが、普通に楽しめるような気がします。
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そしてこちらのほうが、切り込みの形が複雑。でも形に合わせて、上手くイラストが描かれています。
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用紙はツヤ有りですが、どちらの本も、昔絵本らしい可愛いさが良く出たイラストだと思いました。
by derliebling | 2014-02-13 15:26 | 本・メディア

ギャップの大きい(笑)子供百科事典

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昨年フリーマーケットで買った、大判で結構ボロボロの古い絵本です。初版は1970年の、B4サイズ程度のハードカバー。タイトルは「My first ENCYCLOPEDIA in colour」で、「ENCYCLOPEDIA」は、ギリシャ語で「一般教育」を意味します。内容は、前に御紹介したアラン・グレの絵本同様、主に理科や社会科を子供向けに易しく説明した「子供百科事典」と言ったところ。タイトルにある通り、450以上のイラストがフルカラーで印刷されています。しかし、本のページ数もアラン・グレの本と大差ないのに、イラストレーターを全体で10人も起用している為、中のイラストにはかなり画風の差があります。アラン・グレの絵本では、いつもの彼らしい可愛い人物画(&擬人画)も写実的なタッチも、グレおじさんが一人で全てこなしているから、当然雰囲気や色使いが統一されていますが、こちらは見ていて戸惑う程ギャップが大きい…(笑)。
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例えば見返しにしても、このミックスぶり。
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可愛く単純化されたイラストは、昔絵本らしい魅力に溢れ、アラン・グレに負けない位好みなのに。
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この後に急に、こんな濃ゆくてクドイ写実的なタッチのイラストが登場します。精度の悪い印刷のせいなのか、何だかリアルを通り越して不気味(笑)。爬虫類や昆虫のページは、更にエグイ。
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世界の住居を説明したページ。右下の高島平風の四角い箱型団地が、この時代の最先端の住宅だったようです。
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世界の子供達を紹介したページ。やはり日本の着物は当時らしくインチキ臭く描かれていますが、他の子の民族衣装の信憑性も相当怪しい…。特にアラブ人とインド人の表現は、最早偏見差別臭いよ。イングランドの子供なんて、民族衣装じゃなくて警官の制服を着ているってのも、無理矢理で苦しい表現です。
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果物のページなんて、こんな感じだし。四角い白窓の中のイラストは凄く可愛いのに、周囲の果物が異様な迫力(笑)。そもそも、バックが黒ってのが強烈です。
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しかし、見開き全体で可愛いページも、中には幾つか存在します。写真では小さ過ぎて見えないと思いますが、描かれている子供達の服装も、実はとても可愛いのです。
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「田舎で出来る(楽しめる)こと」を紹介したページ。やはり一人のイラストレーターだけで見開き全体を手掛けると、構成もまとまってお洒落に見えます。
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アルプスでの休暇を、冬と夏で比較してみたイラスト。
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海辺の夏休みの様子。皆日に焼けて真っ黒!(実際には白人は赤焼けになる人が多いが…) この他、ヨーロッパ中心の歴史や乗り物の種類についても紹介しています。
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百年前(ヴィクトリア時代)と現在の生活の比較。両脇の縦帯の器物のイラストも可愛いのです。
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更に、この百年間の人類社会の発展を解説。左ページには、炭鉱で重労働されられる少年や、奴隷貿易の様子、衛生状態の悪さが疫病を蔓延させ人類の死亡率を高めた…等が書かれています。右ページでは、教育、医療、科学の進歩等を説明しています。結局私にとって魅力的だったのは、この「Ilse Rotter」さんのイラストだけですが(笑)、それを眺めるだけでも十分価値のある絵本だと思いました。
by derliebling | 2014-02-04 15:32 | 本・メディア

古いクリスマス絵本「おもちゃ達のクリスマス・パーティ」

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ルイスのアンティーク・モールで買った、古い小さな絵本です。フリマ価格でした(笑)。ハードカバーの割に本文が凄く少なく薄っぺらくて、またもや抜け落ちたのか?と疑いましたが、元から薄かったようです。イギリス生まれの昔絵本には非常に珍しく、絵柄も印刷もお話もとても可愛くて好みです。この表紙のタイトルの書体も、クリスマス・クラッカー柄の囲み罫も魅力的。表紙には、金の特色が使用されています。
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裏表紙。発行年は記されていませんが、1950~60年代前半に描かれたように見えます。
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これまた好みの、ボーブル柄の見返し。子供へのクリスマス・プレゼント用なので、誰から誰へと書き込む欄が設けられています。右上の角が折れているのは、古本に良くあるように、鉛筆で値段とストール番号が書かれていたのを、自分で消しゴムで消す際折ったからです! あああ~、粗忽者。
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ストーリーの内容は、タイトルから想像出来る通り。クリスマス・イブの晩、おもちゃ達がパーティを始めるお話です。イギリスのクリスマス・ツリーの天辺には、大きな星の他に、こんなクリスマス・フェアリーやエンジェルの人形が乗っていることが多いようです。このイラストだけでも、ビンテージのクリスマス・カードみたい。
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このテリア犬のパッチと白黒猫のフラフは、一応ぬいぐるみではなく本物(笑)。この時代らしい、パースを無視した構図が返って洒落ています。
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クリスマス・フェアリーの魔法で、熊のぬいぐるみのテディ(まんまのネーミング)、象のぬいぐるみのピンキィ、アイルランドの人形のビディ(何故これがアイルランドなんだろ?)、看護婦人形のジェーン、踊り子人形のローズバッドが、プレゼントの包みから飛び出し動き出します。人形だと思うと、絵が一層可愛く見えますね。テディの耳は横ちょ気味に付いていて、まるでチーキィ・ベアみたい。
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おもちゃたちは、まず着替え始めます。今日は仮装コンテスト・パーティだからです。ビディはキルトを着てスコットランド娘に、ジェーンは「良き女王ベス(多分エリザベス一世のこと)」に変身。
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フラフは「長靴を履いた猫」に、パッチはエリザベサン・カラー犬になってノリノリです。ところが、テディだけは元気がありません。「だって女の子のドレスしか残っていなくて、僕の着るのがないんだもん」
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ピンキィに無理矢理ふわふわの服を着せられて、男の娘にされるテディ。益々しょんぼりしている時…、
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猫のフラフが誤って、テディの服にインクをこぼしてしまいました。
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結局、テディのシミ付きドレスが一番個性的?ってことで、仮装大会の一等賞に。その後皆でダンスを楽しんでから、朝までにはプレゼントの箱の中に、パッチとフラフは暖炉の前に戻りました(一晩中つけっ放しなんですねー)。でもテディの尻尾には、インクのシミが付いたままでした…。何故だか分かりますね。
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この絵本自体にしても、物語に登場する玩具達にしても、昔の子供向けクリスマス・プレゼントの慎ましやかさや可愛さに、気持ちが温かくなります。毎年言っていますが(笑)、姪に集まる、幾つかは開けた鼻から壊れる、見るからに安っぽい玩具のプレゼントの山に、クリスマスの厳かな気分も消え失せます。
by derliebling | 2013-12-24 15:11 | 本・メディア

大人の為の庭園絵本

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園芸関係の本と言うと、大抵図鑑や実用書、または名園の案内書ですが、これはそのどれでもない、絵本と呼ぶのが一番相応しく思える少し特殊な本です。とは言え子供用ではなく、あくまで大人向けの本のようです。初版はフランスの1964年で、イギリス版は1964年。サイズはB4程度のハード・カバーです。
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見返しのページは、目次と一体化しています。イラストは、サラッと一気に描き上げたと言うよりは、正に描き殴ったとしか思えないタッチ(笑)。
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でも、本文のカラー・イラストは、伸び伸びとしたストロークが生きていて、中々美しいのです。マットな紙質にカラフルな色合いの印刷が程良く落ち着き、昔絵本の醍醐味が十分現れています。文章と写真とイラストで構成され、フルカラーと二色印刷のページが交互に登場します。
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本のタイトルは「時代を通した庭園」で、最初はバビロン、エジプト、ローマなど、世界の太古の庭を紹介しています。これは古代アラビアの庭。
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日本人としては何ともムズ痒くなる、かなりいい加減な日本庭園&衣装。左上の写真の盆栽は、ミニチュアと組み合わせてあって、まるでマン盆栽のようです。
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しかし、これだけ色々なメディアに、昔から日本(のつもり)のものが登場して来たと言う事は、少なくとも当時から日本文化に関心はあった訳です。
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続いて、ヨーロッパの庭を時代を追って紹介しています。この中世のウォルド・ガーデンを描いた様子は、この本の中でも最も好きなイラスト。
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図鑑のようなページも、何だか愛らしい。
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項目の表紙も、何気にお洒落。ノット・ガーデンを上から眺めた図のようです。
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長い歴史の中で、当初庭園は特権階級だけのものでしたが、近代に入り、公共公園が登場し、また一般市民も家庭でガーデニングを楽しみ始めます。左下の並んだ女学生達、まるでマドレーヌちゃんみたい。
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都市部のルーフ・ガーデン。イギリスの家屋は、意外とベランダが少ないので、こういう光景は余り見ないのですよ。ハンギング・バスケットやウィンドウ・ボックスなら多いんですけどね。
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イギリスで今も人気の、コテージ(田舎家)・ガーデン。多くの日本人が言うイングリッシュ・ガーデンとは、多分これなのではと思います。黒猫も描かれているのが、ポイント高し。
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同じ家の庭を、春夏秋冬毎に描いたイラスト。この本を見ていて、元々イギリスで出版された本じゃないなと気付いたのは、この庭の形式がイギリスの一般的なものとは異なるから。イギリスでは大抵前庭と裏庭をきっちり分け、公道から丸見えの前庭と違って、裏庭が完全にプライベートな憩いの空間なので、前庭にガーデン・ファニチュアを置くことはほとんどないようです(ベンチ位は置くことも)。
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イラストレーターの名前を見ると、スラブ系の女性のようです。人物画を見ると、何となくチェコやポーランドの絵本作家と共通した画風だなと思います。
by derliebling | 2013-11-14 15:31 | 本・メディア

ギョウ・フジカワの絵本「A Child’s Garden of Verses」

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こんな優れた絵本作家が存在したことを、今まで全く知りませんでした。Gyo Fujikawa ギョウ・フジカワは、1908年カルフォルニア生まれの日系アメリカ人女性作家で、ウォルト・ディズニー社に勤めた後にフリーランスとなり、生涯で50冊以上の絵本を手掛けたそうです。その他、食品のパッケージや、アメリカ発行の切手のデザインも手掛けました。彼女の繊細で柔らかい優しいタッチは、郷愁を誘うものとして、今でも多くの人に愛されているようです。英語版ウィキに寄ると、英語圏としては勿論、日本人にとっても珍しい名前は、父親が尊敬する中国の皇帝に因むものだとか(どの皇帝のことだ)。
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こちらは見返し。この絵本が目に留まったのは、絵柄の魅力だけでなく、同じRobert Louis Stevenson作の「A Child’s Garden of Verses」の、アリス&マーティン・プロヴェンセンのイラスト版の本(初版は1951年)を持っているからです。絵的には、プロヴェンセン夫妻の絵のほうが好みなのですが、このギョウ・フジカワの情緒豊かな絵にも目を見張ります。
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文字の構成も含めて、見開きで堪能したい美しいイラストがいっぱい。コピーライトは1957年となっていますが、それは初版の発行年で、実際この本が印刷されたのは多分ずっと後だと思います。
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また、そのまま額装したくなるようなページも。サイズは大体B4で、ハードカバーの絵本です。
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モノクロのイラストは、エッチングのように線の細かい、また違った味わい。
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本を買った後で、イラストレーターが日本人の名前だと気付いたのですが、日本の文化で育った感覚の絵では絶対ないと思いました。
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所々に着物を着た子供も描かれているのですが、この時代に西洋で当たり前だったインチキ着物のイラストと違って、しっかり正確なのも納得です。(でもこの右端の女の子は、赤毛でスリッパ履いて、外国人ごっこをしているところみたいです)
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小さなカットも凄く可愛い。
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ギョウ・フジカワは生涯独身だったそうですが、彼女の絵は子供や動物に対する深い愛情で溢れています。
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カバーを外した表紙の絵。丁度文字を全て取り去った、イラストの原画のような様子です。カバーより返って印刷の発色が良く、タッチ、色彩、構図どれをとっても、本当にウットリする完成度の高い絵です。何より、子供向けの創作物に対する真摯な制作姿勢が、全体からヒシヒシと感じられます。
by derliebling | 2013-09-16 15:29 | 本・メディア

マザーグースの料理の絵本

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フリーマーケットで出会った、A5サイズの横長の古い本です。単なる絵本かと思いきや、レシピも載っていて料理の本でした。NURSERY RHYMES(童謡)は、日本では「マザーグースの歌」として知られているもので、これはそれに因む料理を紹介した本。出版は1971年で、イングランドとウェールズの牛乳品普及協会のような機関が発行したようです。その為、乳製品に関するレシピが多く登場します。
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大きな円形の文様が三つだけ描かれた、かなり斬新な見返しです。(前後同じデザイン)
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見開き1ページ分に付き歌一つ、イラスト、レシピが掲載された構成。西洋の料理本では珍しくありませんが、調理例の写真もイラストも全くないので、どんな料理になるのかはかなり想像力を要します。
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Frank Francisと言うイラストレーターに寄る、中々味わい深い魅力的なイラストです。
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オイルパステルと水彩を組み合わせた手馴れたタッチ、色使いが印象的で、童話的な優しさが有り、イギリスでは結構珍しいテイストだと思いました。どちらかと言えば、ポーランド等の中欧っぽいイラストです。
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多くのイギリス人が憧れる、田舎家とコテージ・ガーデンの風景。
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マザーグースには、食べ物に関する歌が沢山登場しますが、詩そのものが概ね意味不明で気持ちワルイ為、食欲をそそる内容は滅多にありません。しかも基本的に昔のイギリス料理だし(笑)。この歌も、豚がローストビーフを食べるんなんて、何だかシュール(…ローストポークじゃないだけ未だマシ)。ただし紹介されているレシピは、ローストビーフではなく「ジェリー・ビーフ」と言う冷菜です。私の中学校の図書館に「マザーグースのお料理」とか言う、この本とは無関係の本があったのですが、やはり紹介されている料理は全般的に不味そうな上、当時の日本で馴染みのない材料が多く登場し、料理本としては役立たずでした。
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でもお菓子&デザート系なら、まあまあマトモそう。この歌は、日本では「マフェットと言う少女がヨーグルトを食べている」…と訳されていましたが、今原文を読むと、ヨーグルトではなく「curd 凝乳」と「whey 乳清」なんですね。ジャムやハチミツ等の甘みを加えて食べたのでしょうか。
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カボチャ喰いのピーターの歌。目付きが凄い意地悪そうで、こんな旦那じゃなくてヨカッタ(笑)。
by derliebling | 2013-09-03 15:32 | 本・メディア

トプシィ&ティムの絵本(海の民宿編)

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地元のチャリティショップで見付けた「トプシィ&ティム」シリーズの絵本二冊のうち、残りの一冊です。発行は1965年。
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これは、トプシィとティムのきょうだいが、海辺の民宿(多分スコットランド)に滞在するお話。漁師さんの家族が経営する、朝食だけでなく夕食も提供する宿で、本当に日本の海辺の民宿のような雰囲気です。子供向けの簡易なソフトカバーの絵本ですが、あちこちでイギリスの文化が感じ取れる内容です。
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宿の女将さんが昔自分の息子達用に作ったセーターを借りて、すっかり漁師気分で御機嫌のトプシィとティム。いわゆるフィッシャーマンズ・セーターです。厚手で毛糸に油分が多く、防寒・防水に優れ、更に万が一海で遭難した際、(例えドザエモンになっても)身元が直ぐに判明するように、それぞれ編み込み模様のデザインが代々家に寄って決まっており、他家とは区別が付いたそうです。
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海の民宿ですから、朝食は新鮮な魚のトースト乗せ。ところがトプシィとティムは、「食べたくなーい」「お魚、嫌い!」と拒否。「おやおや、あんた達、魚が食べられないようじゃ、本物の漁師はなれないねえ」と女将さん。しかし、缶詰や燻製の魚のトーストならイギリスでも割と一般的で、私も体験したことがありますが、新鮮な魚のトーストってどんな料理なんだろう?? イラストを見る限り、バター焼きか何かのように思えます。私だったら、朝食の焼き魚は、絶対御飯と醤油で食べたくなります。
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海辺で遊んでいると、女将さんの御主人の漁師さんに、漁に連れて行って貰えることになりました。フィッシャーマンズ・セーターにキャップ、大きなウェリーズと、典型的な北の漁師さんスタイルです。パパも漁に同行し、その間ママはビーチで編み物を続けます。これ、やはり物語の季節は夏なんでしょうけど、セーターを着たり毛糸の編み物をしたり、日本の夏では想像しにくい現象ですよね。
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途中、岩礁の上にアザラシを発見。私も、野生のアザラシ見てみたいな~。
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自ら魚を釣って、子供達は大はしゃぎ。
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漁から戻った時には、すっかり魚が食べたくなっていた二人です。「あんた達、とうとう本物の漁師になったね!」と女将さんも笑顔。夕食のメニューは、サバのオーブン焼きだそうです。自分の経験から、食べ物の好き嫌いの多い子供には、こんな風に自分で材料調達に関わらせたり、料理させたりするのが有効なようです。野菜嫌いの子供には、一緒に家庭菜園で野菜を育てたり…。うちの父親も相当偏食がひどかったのですが、この方法で(大人になってから)随分マシになりました。
by derliebling | 2013-07-04 15:33 | 本・メディア


こんにちは!「ぴよよん」です。当ブログに御訪問頂き有り難うございます♪ 英国に住んでいますが中欧好きです。蚤の市等で出会った、または手作りなどの可愛い雑貨たちを紹介していきたいと思います。


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