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チャートウェルのバラ園とキッチン・ガーデン

P太の仕事の都合上、今年はまとまった夏休みもとれず、週末に日帰りで近場ばかり行っています。しかし、この季節のイギリスの庭園は絶品なので、わざわざ外国に行くのは勿体ないし、この時期は自分の庭の世話から一日たりと手が離せないこともあり(うちの庭は水やりが大変…)、特に無理に遠出する気にもなれません。と言う訳で、義両親の家に行く途中、第二次世界大戦期の首相ウィンストン・チャーチルの邸宅「Chartwell チャートウェル」に、ふらっと立ち寄りました。
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ここは何度も訪れているのに、意外と7月に来るのは初めて。前回夏に来たのは、2年前の8月(忘れもしないロンドンの暴動の日)。6、7月はイングリッシュ・ガーデンの最盛期なので、確かに8月と比べてもバラの花が多く、一層美しく見えました。只その日は快晴でしたが、何故か人出はかなり少なめでした。丁度ウィンブルドンが開催されていた時期なので、皆家でテニスを見ていたのかなあ。
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時間も限られているので、今日のお目当てはバラ園とキッチン・ガーデン(家庭菜園)のみ。まずは、お屋敷脇のバラ園です。ナショナルトラストの南東部会員限定の新聞に、バラ園はこことベイトマンズがお勧めと書いてあるのですが、どちらも一区画に同じ種類のバラだけが植えられている、フォーマル・スタイルのローズ・ガーデンなのです。
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チャートウェルのバラ園内は、壁で囲まれ、通路で十字に仕切られており、その一つのブロック毎に同じ品種のバラが20株以上植えられています。つまりこんなに広いのに、ほとんど4種類のバラしかありません。ハイブリッド・ティー・タイプばかりで、バラの木の高さも皆1m程度に揃っています。
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このチャートウェル全体で、高心剣弁咲きのバラが多く、チャーチル夫人がこの庭を作った20世紀中盤当時、それが流行りだったのかも知れません。サーモン・ピンクのバラは、香りの豊かな「Blessings」。
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淡いピンクとクリーム色が可愛いバイカラーのバラは、「Pink Parfait」。この完璧な巻き具合!とP太と二人で大絶賛(笑)。花びらが開き切ると、オールド・ローズっぽくなります。
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真紅のバラは「Royal William」。今年、「ベルサイユのばら」と言う名前のバラの新品種が、作者の池田理代子の了解を経て発表されたそうですが、それまで私にとって、「ベルばら」っぽいバラと言えばコレでした。まるで高島屋のトレードマークのようなバラでもあります…。
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白いバラは、2年前同様、名前札が一切見当たらず品種名不明のまま。花弁自体は非常に大きく、香りは余りありません。もしかして「フラウ・カール・ドルシュキ」…とか? でも葉は照り葉なんですよね。
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バラ園と言えば、ナイマンズのように出来るだけ沢山の種類を高さに変化を付けて植えたもの、またはモティスフォントのように宿根草と組み合わせたもののほうが面白く感じる私にとっては、ここでは返ってバラ園の壁際のミックス・ボーダーのほうが魅力的に見えます。
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ベンチ脇のボーダー花壇に混じって咲いていたアプリコット色のバラは、その名もここにこそ相応しい「Sir. Winston Churchill」。こんな丸弁のバラなら、ミックス・ボーダーにも馴染みます。
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テラスへ向かう壁沿いにブワッと群生していたのは、ランブラーの銘花「Paul’s Himalayan musk」。
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その合間で、まるでエリシマムのように壁上に咲いているのは、うちにもあるセントランサス(紅鹿子草)。こういう場所でも育つと言うことは、乾燥や痩せた土地でも非常に強いと言うことですよね。
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テラス脇の東屋に続く通路の柱には、やはり有名なランブラー・ローズ「Albertine」が。
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その隣の黄色い蔓バラは、チャートウェルでのP太の一番のお気に入りのバラなのですが、相変わらず2年前から植物の名札が無いまま…(おいっ)。
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楕円の窓が印象的なテラス脇の東屋。戦争壁画が描かれています。外壁には、クレマティスとセントランサスが彩を添えています。
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快晴の日は霞んでいることが多いイギリスですが、この日は遠くまでの見晴らしも抜群。チャートウェルは結構高台に在り、ケントの丘陵地帯が見渡せます。---続いてキッチン・ガーデンへ行きます。
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途中、ほとんど雑草化しているスカビオーサを見掛けました。隣に、その赤紫色のもありました。
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このキッチン・ガーデンも、塀に囲まれたウォルド・ガーデンになっています。チャートウェルでは、返ってバラ園よりも、ここが私のお気に入り。中央に生垣に囲まれた美しいバラの小径があり、その両脇が斜面をそのまま利用した畑になっています。「家庭菜園と言っても、ここは花ばかりじゃないか」とP太は文句を付けましたが、ウェイクハーストのウォルド・ガーデン同様、何せこんな大きなお屋敷ですから、室内に飾る花だけでも相当な量が必要だったはずです。花を飾る場所は家中ゴマンと在り、一つの花瓶ですら、とんでもなくでかかったりしますので…。と言うのは、我々庶民には中々想像出来ないことです(笑)。
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ここで育てている花は、基本的に切り花に向くってことですよね。これは、花びらの陽に透ける様が美しいClarkia「Lilac Pixie」。
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畑の半分では、ちゃんとリーク等の野菜も育てています。奥の緑の霞のようなものは、アスパラガス(の花)のようです。
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蔓性の豆類の合間に、ポット・マリーゴールドが植えられています。フレンチ・マリーゴールド同様、もしかしたらセンチュウ退治に効果があるのでしょうか?
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この畑脇の壁際のボーダー花壇が、また見事。
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真っ赤なバラに真っ青なデルフィニウムの、結構強烈な組み合わせ。右のマゼンタ色の花は、背の高いジェラニウム「アン・フォーカード」のようです。
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キッチン・ガーデンの脇で、予備に育てた一年草の花苗を無人販売していました。募金程度の金額なので、結構多くの人が買って持ち歩いていました。
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中央のバラの小径も、8月に見た時よりも更に綺麗で見応えがありました。バラは黄バラばかりで、加えて青紫のネペタ+銀葉のラムズ・イアーの限られた色彩でまとめてあります。
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日差しが強かったこともあり、前回モティスフォントで売り切れで食べられなかったこともあり、庭園を出る頃には、抗い難い程アイスクリーム・モードになっていました(笑)。閉店間際だったけど、今回はちゃんとあり付けましたよ。地元産のアイスで、いつもなら極甘の「トフィー&ハニカム味」でさえ、イギリスでは驚く程の甘さ控えめ、かつクリーミーで美味でした~。
by derliebling | 2013-07-19 15:39 | 旅行・お散歩


こんにちは!「ぴよよん」です。当ブログに御訪問頂き有り難うございます♪ 英国に住んでいますが中欧好きです。蚤の市等で出会った、または手作りなどの可愛い雑貨たちを紹介していきたいと思います。


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