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ファンタジーの舞台、ヘミングフォード・グレイのマナーハウス

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今日訪れる、ケンブリッジ北西約10kmのHemingford Grey ヘミングフォード・グレイ村のマナーハウス(領主館)は、今回私達の夏休みのハイライトであります。「グリーン・ノウ」シリーズで知られる児童文学作家、ルーシー・M・ボストンの元住居で、900年前に起源を持つ建物、丹精込めて作り上げられた美しい庭、ボストン女史お手製の見事なパッチワーク・キルトが、訪れる人を魅了します。勿論この屋敷が、グリーン・ノウの物語の舞台のモデルとなっています。イギリス大好きなIちゃん長年の憧れの場所で、教えて貰った私も、めったに来ない地域のこともあり、凄く楽しみにしています。
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マナーハウスとしては、小ぶりで地味に映るかも知れませんが、何せ国宝級の古いお屋敷です。庭園は入場料一人3ポンドで、開園時間内いつでも見学することができますが、建物内(庭園見学込みで一人6ポンド)は要予約。私もEメールで申し込みました。このお屋敷前のトピアリーは、エリザベス女王戴冠を記念して植えられた王冠型だそうです。すっかりヘンな形のスノーマンだと思っていた…(笑)。
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まずは内部見学の前に、側面図を見ながら、ボストン女史の息子さんの奥さん、ガイド役のダイアナさん(中央のピンクのシャツの女性)の建物の説明を聞きます。このマナーハウスは、元々ノルマン時代(日本の平安時代位)の建物でしたが、一時買い取った貴族に寄って倍の大きさに増築され、それが火事で焼け落ち、ブ厚いオリジナルの石の壁のお陰で、元のノルマン時代の建物の大きさの片側のみ残ったとか。なので今でも屋敷の中では、900年前の部分をあちこちに見ることが出来ます。---この日の見学者は15人位でした。左端に写っているリュックの中々オシャレな女性は、グリーン・ノウの大ファンのようでした。グリーン・ノウは、「指輪物語」や「ナルニア国」と並んで英国ファンタジー児童文学筆頭のクラシックとされ、私も小さい頃読んだ覚えがあるのですが、暗~い話ということ以外、全く記憶に残っていません…(汗)。
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でも内部では、本の形式になったボストン女史手書きの草稿、挿絵の原画、重厚な内装などが見学でき、非常に興味深いものでした。特に80歳過ぎても手掛け続けたベッドカバーなどのパッチワーク作品は、V&Aに展示されても可笑しくない素晴らしい出来で、キルト愛好家、ビンテージ・ファブリック・ファンには悩殺の可愛さで必見!ボストン女史は、柄の組み合わせや素材の工夫には、とてもこだわりがあったようです。特に材料の乏しい戦時中に制作した、布巾やテーブルクロスを利用したパッチワークは印象的でした。彼女は大抵冬の間に1、2枚のキルトを作成しましたが、中には三年掛かった超大作もあります。生憎内部は写真撮影不可ですが(この写真はHPからダウンロードしました)、これらの見事なパッチワーク作品は、館内のショップで販売されているポストカードや、ダイアナさん著作の本(林望さん訳が日本でも出版されています)などで眺めることが出来ます。リンボウさんは、このマナーハウスの最後の下宿人だったそうです。
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建物内見学の前後は、見事な庭園をじっくり鑑賞します。ルーシー・ボストンは、優れたガーデナーでもあり、バラの品種改良も手掛けたとか。
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生来自分らしい生き方を望んだ、当時はいわゆる自由奔放で型破りな女性で、スパイや魔女の疑いを掛けられたこともあるそうです。今の感覚からすると、生活を充実させ、楽しむことに非常に熱心なだけの、主張のはっきりした気骨ある女性だったのだと思います。
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・・・ニワトリを放し飼い! 周りの三匹は、中途半端の大きさのヒヨコです。
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この時期は、アガパンサス、ダリア、フロックス、モントブレチアなどが盛りでした。
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・・・グリーン・ノウはイントロが暗くて好きになれなかったけど、ここで突然「ウォーター」の単語を思い出したヘレン・ケラーのように(笑)、子供の頃大好きだった「リビイが見た木の妖精」という本を思い出しました。図画の時間に場面を描いたほど好きな話でした。あの物語も、ちょうどこんな自然豊かなイギリスの田舎のお屋敷が舞台で、何だか自分で思い描いていた情景が、この場所にピッタリだな…と思ったからです。今調べたら、やはりルーシー・ボストンの作でした。挿絵もグリーン・ノウ同様、息子のピーター・ボストン。残念ながら、今日本では、この本は絶版になっているようですが。
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イギリスに住んで以来好きになったロベリアの花。いつもはハンギング・バスケットなどで名脇役だけど、この大きな鉢植えでは主役です。
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こちらはグリーン・ノウに登場する(らしい)「Hiden Garden 隠れた庭」。
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ボロボロの小屋の前に無造作に置かれたアンティーク陶器も、何だか絵になります。
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こちらは子供に読み聞かせるための場所のようです。
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見事な英国式庭園なら、今までも幾つも見て来ましたが、これが個人の邸宅(今でも)で、イギリスを代表するファンタジーの舞台のモデルだと思うと、尚更生き生きとして魅力的に見えます。かつては、敷地に隣接した川から水を引いたMoat(お堀)が屋敷を囲んでいたそうですが、今では前庭部分にはなく、屋敷の裏のみ残っています。
---続いて村の中を歩いてみます。
by derliebling | 2009-08-11 16:20 | 旅行・お散歩


こんにちは!「ぴよよん」です。当ブログに御訪問頂き有り難うございます♪ 英国に住んでいますが中欧好きです。蚤の市等で出会った、または手作りなどの可愛い雑貨たちを紹介していきたいと思います。


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