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フランスのアンティーク・ポストカード

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私が生まれて初めて買った、西洋のアンティークとかビンテージと呼べるものです。大学生の時で、学校の近くにあった、カフェバー兼アンティーク雑貨を扱う、とても小さい手作り感覚の不思議な店でした。確か、一枚1000円位だったと思います。当時は、一日1000円以下で暮らさなくてはならない貧乏学生でしたが、他の日の出費を切り詰めて、何とか買ったようです。それ以前も、中高校生の頃から、実家にある古い物の、現代の商品にはないデザインや、年月を経たものだけが持つ味わいは好きでしたが、自分の古物趣味は、この一枚の葉書から始まったと言っても過言ではありません。その後、ヨーロッパの蚤の市を体験し、アンティーク屋の多い街・西荻に引っ越したこともあり、どんどん深みに嵌って行くのでした(笑)。
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ただ今と違って、その頃はヴィクトリアン調とか宗教画的とか、もっと大人っぽくてクラシックなテイストが好きでした。今だったら、こんな写真のポストカードは選ばないと思いますが、周囲のいかにもアールヌーヴォーな囲み罫のエンボスは、今見てもウットリ綺麗。モチーフは、菫の花のようです。
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消印が滲んで読めませんが、多分100年位前のものだと思います。フランスの昔のポストカードって、何故か切手が宛名面ではなく、裏(絵柄面)に貼ってあるものが多いようです。絵柄面に書いてある「Bonne fete」と言う言葉は、「良きお祭りを」を意味し、誕生日等のお祝い事に使われる決まり文句らしいです。ただし通信面には、「新しいお祭りを」と書いてあるので、これは年賀状として使われたのかも知れません。
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by derliebling | 2014-03-31 15:37 | ステーショナリー・グラフィック

ギネスのポテチ

実はポテトチップスが大好きなんですけど、健康に悪いので、購入許可が中々出ません。ところが最近、近所のスーパーマーケットで、ギネス・ビールのポテチなるものが販売されているのを目撃し、こりゃ面白そうだわいと(おまけに半額)、試しに買ってもOKってことになりました。
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パッケージもギネスのまんま。封を開けると、結構強烈なギネスの香りが。ポテチ自体も、いかにも黒ビールを塗してありまっせらしく、ドス黒くなっています。食べてみると…、ほんのり甘くて、出汁醤油のような風味。私は別にギネス・ビールは好きではなく、せいぜいアイリッシュ・シチューに使う位なんですが、このポテチは何だかジワジワ来る美味しさです。厚切りで余り油っこくなく、ポテチ自体が美味しいようです。イギリスにお越しの際は、ギネス・ビール(アイルランド産と英国産、輸出用では味が違うそうです)と共にお試し下さい。
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ポテトチップスのフレーバーにも、結構それぞれのお国柄が出ますよね。ハンガリーを始め中欧では、パプリカ味のポテチが不動の人気のようで、実際かなりイケます。北欧には、ディル塗しのポテチがあります。イギリスでは、基本の塩味の他に、ソルト&ビネガー、サワークリーム&オニオン、BBQソース、スウィートチリ、チェダーチーズ味なんかが一般的かな。日本では定番の海苔塩味は、勿論ヨーロッパでは見掛けません。
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by derliebling | 2014-03-30 15:38 | 食べ物・飲み物

木製どんぐりネズミ

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フリーマーケットの古物として、何度か見掛けたことのあるアイテムです。まるでどんぐりのような木の粒に(大きさもどんぐり実物大)、合成皮革で耳と尻尾を付けたもの。お腹にピンが付いてブローチ仕様になっているものも、時々あります。多分、1950~60年代の製品。今回私が買ったこの大小は、何故か目に赤いラインストーンが嵌め込まれています。まるで、地下鉄のドブネズミの目が、暗闇で光っているみたい…(夢のない発想)。子ネズミのほうは、耳は潰れ、尻尾は取れて無くなっています。
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上から見ると、本当にどんぐりそのものです。いっそ、わざわざ木を削った粒ではなく、本物のどんぐりを利用しても良かったのに、と思える程。でも、年月を経た滑らかな木の質感が、中々良い味を出しています。
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by derliebling | 2014-03-29 15:35 | おもちゃ・人形

小箱の中のキャンドル

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こちらは、お友達のMちゃんから誕生日プレゼントに貰った、可愛いフォークロア調+鳥モチーフの模様が付いた小箱です。縦8×横14×厚さ2cm位。画用紙のようなちょっとザラっとしたマットな白い紙に、シルク印刷のようにこっくりした印刷の赤と青がとても好みで、更に金の箔押しが映えます。
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外側から既に良い匂いがして、中には一体何が入っているんだろう…と開けたら、赤い小さなアロマ・キャンドル(ティーライト)でした。ずれたり壊れたりしないよう固定された、凝った構造がまた魅力。
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メッセージ・カードと宛名ラベルも付属していて、この箱のまま郵送できるそうです。フタには予めハッピー・バースデイと書いてあり、とても気の利いたミニ・ギフト付きバースデイ・カード仕様に作られているようです。
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もう一つ、Mちゃんから貰ったものの中に、本型の小箱がありました。こちらの中身は…、
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チェリーをイメージした綺麗色のフェイスパウダー&パフでした。内側までお皿のイラストがあって可愛い♪ 紙製の箱ですが、造りは頑丈で、蓋は強力マグネットでしっかり閉まります。どちらも、外からは中々中身が想像できない、凝った可愛いパッケージで、Mちゃんの目の付け所に感心してしまいます。
 
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by derliebling | 2014-03-28 15:30 | 箱・缶・入れ物

メリーの「ショコラーシカ」のお城ボックス kawaii

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キチ吉ちゃんから誕生日に貰った、「メリー」のマトリョーシカ型パッケージのチョコレート「ショコラーシカ」のお城バージョン。このシリーズ、大人気らしくて、どんどんバリエーションが出て来ているそうです。またしても箱だけ(笑)。でも幅は20cm位もある大きな箱だし、造りもこれまた強固で重量があるので、もし中にチョコが入っていたら送料が相当嵩んでしまいます。加えて、現在日本から英国へ乳製品が送れないそうです。多分モスクワのワシリー寺院をイメージしているんでしょうけど、一応お城ってことにしておきます(笑)。
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塔の部分を上に引っ張ると、お城の高さがググーンと伸びます。中も非常に凝った造りです。
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ミシン目に沿って一つ一つ窓を開けてチョコを取り出す、要はアドヴェント・カレンダー式になっています。キチ吉ちゃんは、わざわざ脇ちょから開けてチョコを取り出し、窓を壊さずに置いてくれました。
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姉から貰ったマトリョーシカちゃんと並べると、可愛さ倍増。うーん、これは女子に受ける訳だ。
  
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by derliebling | 2014-03-27 15:34 | 箱・缶・入れ物

さよなら、ウェイクハースト・プレイス

この冬が暴風雨続きでも暖冬だった上(結局雪がちらつくのさえ見なかった)、春が異例の早さで訪れ、一変して雨の全く降らない、好天続きとなっているイギリス南東部です。そんな快晴の週末には、冬の間の鬱憤を晴らす為にも、朝から出掛けねば~と言うことになりました。とにかく運動不足を少しでも解消したかったので、ガシガシ一日中歩く為に、うちから程近いウェイクハースト・プレイスへ行くことに(またしても)しました。
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ところがウェイクハーストに到着して、まるで自分の庭のように親しんで、毎月のように訪れている、このキューガーデンの別園に来るのが、これで最後になるかも…と言う事実が発覚しました。
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かなーりショックでしたが、「ならば、せめて心残り無きように」と気を取り直して、時間もたっぷりあることだし、今回はこの一周5km以上の広大な庭園を、隈なく歩き回ることにしました。まずは入り口から右手の、森林地帯を散策します。
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庭園のあちこちには、種を象って籐で編んだオブジェが点在しています。
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王立植物園の別園として、ここには「シードバンク」と呼ばれる、世界中の植物の種の貯蔵保存する施設があるのです。
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森の最奥には、今まで一度も足を踏み入れたことがありませんでした。と言っても、たまたま行かなかっただけで、物凄く険しい山奥とかでは全くありません(笑)。
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ここでこの時期、地面に群生して咲いていたのはCowslips。つまりクリーム色の野生のプリムローズです。イギリスでは、高速道路の土手にも自生している、お馴染みの野草です。
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まるでハイジのアルムの山小屋のような佇まいですが、単なる休憩小屋です。
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所々、イギリス南東部では割と珍しい、砂岩の岩場がむき出しになっています。岩に食い込んだ木の根の、生命力が凄まじい!
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庭園と言えど、ほとんど天然の太古の森林をそのまま利用しているので、驚く程の大木ばかり。
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敷地の最西端には、湖があります。お屋敷の周辺は、沢山の訪問者で賑わっているウェイクハーストですが、この辺りまで来る人は中々いません。この湖は、庭園の外の大きな貯水ダムに繋がっています。
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桜も、もう咲いていました。この日の最高気温は16度位。昨年の3月なんて、平均気温が2度だったのに、眩暈がする程の違いです。
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持って来たサンドイッチをお昼ご飯に食べて、まだひたすら歩き続けます。この時期にここで咲いている花と言えば、イギリスの巨大な(花弁も樹木も)シャクナゲ。
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クス玉みたいな、見事なポンポン状に咲いているシャクナゲも。
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辺り一面良い香りが漂うと思ったら、沈丁花でした。でもこれは、ヒマラヤ原産の高山種。日本のものより、香りが少し弱めです。
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毎年秋には、キノコで楽しませてくれた「ヒマラヤの森」。
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ここで一番イングリッシュ・ガーデンらしいウォルド・ガーデンは、この時期は未だ何も咲いていませんでした。チューリップ位は…、と期待していたのに、我が家より若干気温が低いようです。この庭のフォーカル・ポイントと言える、中央の石の台の上のプランターが、無くなっているのにお気付きでしょうか? どうやら冬の暴風雨で壊れたようです。
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続いてお屋敷の前を横切って、人口の小川&日本の菖蒲園に向かいます。モクレンが咲き始めていて、遠目からも目を引きます。
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その前に、池の脇で、この日のベスト・カップルに遭遇。ウェイクハーストには、雉が山のように生息しています。中にはパンに餌付けされて、こんな風に人馴れしているものも(笑)。雉のオスは華やかで綺麗ですが、メスの羽色も、地味ながら美しいと思いました。
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歩き続けていると、最早汗ばむ程の気温なので、小川が一層美しく見えます。
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菖蒲園の滝の脇では水仙が。水仙の野原も綺麗ですが、苔むした岩場でも絵になります。
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ピンク色のモクレンは、黄色い水仙や青空に映えます。いつまで眺めていても、飽きない美しさ。
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モクレンは咲き始めなので、木に寄っては未だ全く花開いていないものも。
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さて、何故ウェイクハーストに来るのが、今回が最後かも知れないかと言えば、決して閉園する訳ではなく(笑)、今までNT(ナシショナルトラスト)会員は無料だった駐車料金が、この4月から、一時間2ポンド&一日10ポンド(約1700円)になるからです! 消費税が5%から8%へアップどころではない、この暴挙。もし一日2ポンド位であれば、「まあ仕方ないか」で払う気にもなれますが、こんなに高額ではアッサリ諦めなくてはなりません。運営に多大なお金が掛かるのは分かりますが、入場料はともかく、誰が駐車料金に10ポンドも払うでしょうか。この広大な庭園に、誰が1、2時間だけ滞在するでしょうか。当然他の客も、「冗談じゃないわよッ」とプンスカ文句を言っていました。ここの来訪者は8割がNT会員で、午後の3時以降でも人が続々やって来る人気の場所なのに、4月からは間違いなく総スカンを食い、付属のカフェやショップも閑古鳥が鳴く、返って運営の厳しい状態になることでしょう。ただしRHS(王立園芸協会)会員だけは、引き続き駐車無料なので、どうしてもまた来たい場合、義母と一緒なら来園出来る可能性はあります。
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by derliebling | 2014-03-26 15:21 | 旅行・お散歩

ビンテージ・レースのコサージュ

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日本の義妹から、誕生日のプレゼントにフワモコのベレー帽を貰いました。暖かくて使い易そうなのですが、そのままじゃちょっと地味だと思い、白っぽいレースのコサージュが似合いそうなので作ってみました。だから、いかにも何処かで見たことあるよ~なデザインだし、実際日本なら似たものが売られているかも知れません。一応日本の市販品と違う点は、イギリスのビンテージ・レースを使用してるということです。と言うか、ビンテージしか手元になかったんです(苦笑)。イギリスで何か手作りする時、「何をどう作りたいか」ではなく、「手に入る材料で何が作れるか」から考えなくてはなりません。作りたいイメージにぴったり合う材料を探していたら、恐らく一生手に入りませんから。丁度作り易そうなトーション・レースを持っていてラッキーでした。フリンジとして下げた細いレースやリボン類も、毎度ながら「何かの切れ端」の再利用です。
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バランス的には、望んでいたよりも大きく大げさになってしまいましたが(笑)、ブローチなので、ベレー帽以外にも何でも付けられます。オフホワイトだから、合わせる色を選ばない点は便利です。
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by derliebling | 2014-03-25 15:32 | アクセサリー

スージー・クーパーの「アップル・ゲイ」のC&S

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Rye ライのビンテージ屋の並びに、「チャリティ団体が経営するビンテージ屋」なるものが混じっていました。大抵そういう場合、他のビンテージ屋と同じ位か、それ以上の値段に設定されるのですが、ここは明らかに安めで、要は普通のチャリティショップ価格でした(元々タダの寄付品なんだし、当たり前っちゃそうなんですが)。そこで、スージー・クーパーの「Apple Gay アップル・ゲイ」のカップ&ソーサーを発見。お値段は、その店の他のビンテージ・テーブルウェアと特に変わらず、要はスッゴクお得でした。
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スージーのデザインの中でも特に愛らしいと言われるこの柄は、1964年の製品。実物を目にするのは初めてでしたが、想像していたよりもっとずっと魅力的だと分かりました。日本人にとっては、どちらかと言えば桃に見えるリンゴ柄は、ボソボソした点画で描かれ、柔らかい雰囲気を出しています。部分的な版ズレは、どうやら意図的なようですね。ハンドルは華奢で持ち易く、柄も繊細ですが、ボーン・チャイナで頑丈な上、全体的なフォルムにも安定感があります。内側の淵にも飾り罫が描かれているのが、一層魅力を高めていると思いました。大きさ的には、普通のコーヒーカップとデミタスの中間位の小ぶりなサイズ。
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スージー・クーパーのテーブルウェアは、日本では凄い値段で売られていますが、元々イギリスでは大量生産の廉価品と見なされていたそうです。しかし、当時高級とされていた、金彩満載のデコラティブでクラシックなデザインが、もはや現代人の生活にはそぐわないのに対し、返ってスージーは、今でも違和感なく馴染むデザインが多いと思います。日本人が買い占めるので、近年価値が跳ね上がりましたが、イギリスで人気が高いのは、今でもアールデコ期から1960年代前半の手彩色の花のシリーズが中心のようで、その後のスウィンギング時代のものは、案外見掛けない気がします。他の同時代の大衆派テーブルウェアのデザインに比べると、インパクトが足りなく見え、今まで余り興味がなかったのですが、実際手にとって見ると、その飽きの来ないデザインの完成度の高さや、質の良さに驚かされます。
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by derliebling | 2014-03-24 15:40 | テーブル&キッチンウェア

カロチャ刺繍柄のノート

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ハンガリーの友達から貰ったものです。右の小さいほうはダイアリー、または年間スケジュール帳で、一昨年のクリスマスに貰ったもの。私は、毎日食べた夕食の内容を記録していました。左のB6サイズ程度の大きいほうは、今年の誕生日に貰ったもの。やはりスケジュール帳ですが、更に一日を30分毎に区切った予定表にしてあります。表紙のマジャール(ハンガリー)語は、「制限時間日記」と言った意味のようです。うーむ、そんなきっちり時間に追いやられる生活は、どう考えてもしておらんな(笑)。日付は自分で選んで書き込むシステムなので、旅行とかにだったら役に立ちそうです。
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どちらも、ハンガリー土産を代表するカロチャ地方の刺繍のデザインが、表紙に印刷されています。でも中身もマジャール語表記で(小さいダイアリーのほうには、ハンガリー特有の「名前の日」も記してある)、特に外国人向けスーベニールと言う訳ではなく、あくまでハンガリー人用に作られているようです。刺繍って、本当に今でもハンガリー人に愛されているんだなあと、つくづく思います。
 
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by derliebling | 2014-03-23 16:29 | ステーショナリー・グラフィック

女座頭市映画「ICHI」

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昨年、日本好きのハンガリー人の友達の誕生日プレゼントを選ぶ際、これならオススメと思える日本映画のDVDが全く見付からなくて、結局自分で見たことないくせに、この映画を選びました。一応、前以てネットでレビューを確認してからは買いました。それに寄れば、日本での評価は決して高くはないけれど、イギリスでの人気は上々のようです。それから一年が経ち、責任上自分でも確認したかったので、P太への誕生日プレゼントとして潜り込ませ、ちゃっかり一緒に見ました(笑)。
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内容は、座頭市の女版チャンバラ劇で、盲目の旅芸人(瞽女)で剣の達人「市」の話です。何故日本で受けなかったかと言えば、主演の綾瀬はるかさんの「癒し系」または「天然ボケ」キャラが、市のイメージに致命的に合わなかったから、と言う理由が大きいようです。かく言う私も、こんな映画を作っていると聞いた時点では、雑誌non-noでほのぼのとスウィーツなんかを紹介していた彼女に、はたしてこの渋い役が出来んのォォ?と思ったものです。更に今、「八重の桜」を見続けた直後なので、確かに大きくギャップはあります。八重は、バイタリティ溢れるハキハキ話す(会津弁だからズーズーか)女性でしたが、一方市は、心を閉ざした陰気な娘で、台詞は極めて少なく、あってもささやくような小声でしか喋りません。何だか、声音まで違って聞こえます。八重との共通点は、戦闘能力が極めて高いことだけ(笑)。剣の腕は立つけれど、多くのチャンバラ劇の主人公と違って、正義感は全く無く、出来るだけ人と関わりたくない後向きな主人公です。
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でも実際見終わって、これと言った欠点も無く、良くまとまった、思ったよりずっとちゃんとした映画だと感じました。ストーリーは物悲しく、それに伴って映像も概ねはかなく綺麗です(血はドバーですが)。脚本は「大奥」の浅野妙子で安定しているし、BGMも良かったし、いかにも現代ポップス~と言う感じのエンディング・ソングも、内容を見終わった後だと意外としっくり来ます(これは「大奥」と同じね)。北野武の「座頭市」と違って、盲人の試練や悲哀が漂う、始終辛気臭い話ではあるけれど、返ってこちらのほうが勝新のオリジナルには近いイメージなのでしょうか。綾瀬はるかは、この頃は今より演技経験がずっと浅いものの、難しい役を結構ソツ無くこなしていたと思います。映画史上最高に惨めと思われる、非常にボロボロな着物を着て登場します。立ち回りの際、太ももがチラ見えするのが、男性ファンには堪らないかも(笑)。
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ただし目立った欠点が無いだけに、冒険や斬新さも特にない、無難で印象の薄い映画ではあるかも知れません。主役の綾瀬はるかは、この役としては、やはりインパクトが今イチ弱いのです。例えば仲間由紀恵とかであれば、もっとしっくり来たのかも。トラウマを持ったお人好しの浪人役の大沢たかおや、般若顔が悪党の親玉にピッタリの獅童とか、他の役者達もそれぞれソツなくこなしていたものの、「あずみ」のオダジョーみたいな、「絶対この配役じゃなきゃ」と思えるキャラクターはいなかった…。そんな中で、一番ハマって見えたのは、全く地でやっているような(笑)窪塚洋介のちんぴらなボンボン役(名前はとらじ!)かな。でも実は、結構骨のある役柄なのです。北野の「座頭市」が結構好きで、何度も見たくなるのに対し、こちらは話が暗くて繰り返し見たくなる映画ではないけれど、現代の正統派日本の時代劇としては十分楽しめます。
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by derliebling | 2014-03-22 15:38 | 本・メディア


こんにちは!「ぴよよん」です。当ブログに御訪問頂き有り難うございます♪ 英国に住んでいますが中欧好きです。蚤の市等で出会った、または手作りなどの可愛い雑貨たちを紹介していきたいと思います。


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