カテゴリ:イギリス生活・文化( 53 )

通★生活

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結婚前にP太が、食事で塩分を取り過ぎると、左足の関節に塩の結晶が溜まり、歩けない程傷む持病を自分は持っていると言っていました。その時私は、そりゃ確かに塩分の取り過ぎは、色々健康に悪影響を及ぼすけど、これまた厄介な珍しい病気を持っているねえ、と思いました。とにかく、料理の味付けには気を配っていました。しかしその後、彼がその持病を会話の中で「gout」と呼んでいるのを聞き、「…それはそんなに誰でも知っている病名なのか?」と質問したら、「うん、とても有名だよ。歴史上の人物でも、多くの人か苦しんでいたのが知られている。例えばヘンリー八世とか…」と言う答えが返って来ました。私はその単語を知らなかったのですが、なぬ?あのデブ王が患っていた?と聞いて、ピーンと来ました。
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「通風」。じゃあ、それ塩じゃなくて尿酸の結晶じゃん! 痛みを起こす原因は塩だけじゃないじゃん!と、既に私でもその程度の知識はあったので、イラッと来ました。その昔母が、未だ二十歳代なのに、父の歯の一部が入れ歯だと(当時インプラントとかなかったから)結婚後初めて知ってショックだったのと多分同じ位、私もショックを受けました。通風を、おじーさんの病気だと信じている人は多いようです。実際私もそうでした。しかし本当は、30歳代でも発病する人は珍しくないそうです。そしてかつては、王侯貴族にのみに見られる病気だったので、贅沢病と呼ばれていましたが、先進国諸国で誰もが一定以上の栄養素を摂取出来る現在、特殊体質が原因に寄る生活習慣病の一つと見なされています。つまり、尿酸を体内で人より多く生産してしまう、または尿酸の排出が悪いと言った体質の人が、通風、または高尿酸値症を引き起こすのです。実際、食事からの影響は15%に満たないそうです。その体質の不具合は、生活の悪習慣が引き起こしている場合もありますが、先天性の遺伝体質に寄ることも多く、現にP太の父親も通風持ちです。勿論、尿酸値を上げない為の食生活・運動を心掛けることも大切ですが、毎日薬剤で尿酸値自体を下げることが、現在の最も確実で一般的な治療法と言われています。
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実際義父は、この薬を常飲している為、長年発作を起こしたことがありません。しかしP太の場合、イギリスのNHSのことなので、この薬を受け取れる判定の出るまでが、また一苦労でした。それまでは、何故か発作時に痛みを抑える鎮痛剤しか貰えなかったのです。それで、自発的に血液検査を受けに行ったものの、待てど暮らせど結果の連絡が来ない(NHSでは良くあること)。こちらから電話を掛けて確認すると、受付が勝手に「問題無し。正常値だ」と返答しました。これだけ発作が起きるのだから正常な訳ないだろう…と、一年後もう一度GP(家庭医)へ行くと、やはりそれは誤診、と言うかデタラメで、もう一度検査を受けるように言われました。発作が落ち着くのを待って、その後2、3ヶ月掛けて二度程血液検査をし(検査自体はあっという間に済むが、例の如く予約の空がない為)、やーっと尿酸値を下げる薬を得ることが出来ました。元々欧米人よりもアジア人に多い病気だそうで、イギリスの社会が通風に対して疎いと言うのもあるようです。
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風が当るのも辛い位痛いので、通風と言う名前が付きました。その痛みは、骨折に匹敵すると言われています。勿論、塩分の取り過ぎも大敵ですが、その他にも尿酸値を上げる注意すべき食品は沢山あります。代表的なのがビール。プリン体と呼ばれる物質がクセモノで、日本ではプリン体ゼロの特別なビールも販売されていますが、1月の訪日時にP太が試してみたら、さっぱり味が無くて美味しくなく、ノン・アルコールのビールのほうがマシだそうです。今はビールはほとんど飲まず、サイダー(リンゴ酒)かワインにしています。どちらにしても、他のアルコール類も、肝臓や腎臓の機能を弱め、尿酸を多く生産、または排出を妨げるので、通風患者は出来るだけ控えたほうが良いそうです。一方、水分を大量に取ることは非常に大切で、P太も常に心掛けています。只、高速道路で片道2時間掛けて通勤しなかればならない時、その間100km以上サービスエリアが無い区間を通過せねばならず、当然トイレに行けない為、出勤する前に極力水分摂取を控えるので、良く通風の発作を起こします…。水分としては、利尿効果が高く、カフェインが含まれるお茶類よりも、(特に夜間は)水が一番望ましいのですが、単なる水の味が余り好きでないとのことで、水で倍以上に薄めたジュースを一番良く飲んでいます。私の忠告を無視して、就寝前もこれを飲み続けていた為、案の定虫歯が出来ました~。それ以来就寝前は、カフェイン無しで安心な麦茶を、夏でも冬でも飲むようにしています。この麦茶も、味が濃過ぎるとコーヒーみたいな味だから飲めず(コーヒー大嫌い)、イギリスではティーバッグがバカ高いので、母に頼んで日本から送って貰っている面倒臭さです。
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牛や豚肉と特にレバー、甲殻類など、カロリーや脂肪分、コルステロールが高い食品は全般に不向きですが、意外に要注意なのが、青い魚やキノコ類。特に乾燥シイタケなど、旨み成分の多い食品は危険なのだそうです。青魚やキノコなんて、抗ガン作用バッチリで健康に良いのに(しかも私の好物)、これでは今後どうメニューを考えたら良いんだ~と、一時は頭抱えました。しかし現在の専門家は、とにかくカロリー、脂肪分、糖分、コルステロールを控えた、尿をアルカリ化し易い野菜や海藻類中心の、要は一般的にバランスの良い健康的な食生活を心掛けるように指導しています。勿論通風も辛いのでしょうが、高尿酸値症が引き起こし易い高血圧、糖尿病、心臓病、脳血管障害、腎臓障害等の、他の病気の合併症も恐ろしいので。
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それから、やっぱり運動も欠かせません。と言っても、激しい運動は逆効果で、ウォーキングや水泳などの有酸素運動が有効だそうです。思えば、P太がエコに没頭し始めてからは、夕方の散歩がすっかり無くなり、この町へ引越してからは、公営プールが遠くなったので水泳をする機会も激減し、更に自宅勤務が基本となって、どう考えても運動量が極端に減って以来、通風の発作(&体重)が増えたように思います。
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通風は、今まで90%男性に起こる病気と言われて来ました。しかし現在は、女性の社会進出も珍しくなく、過労とストレスで女性ホルモンのバランスを崩し、通風に掛かる女性が急増しているそうです。また、栄養の偏った、時間帯の不規則な食事、欧米化された高カロリー&脂質の食事が浸透し、20歳代でも通風発作を起こす人が増えているとか。東洋人の体質は、欧米型の食事を取り続けると、欧米人以上に健康を害します。P太も、顔は多少バタ臭いものの、体付き・体質は全く東洋人です。今後とも、野菜の多いアジア的な食生活を出来るだけ心掛け(言われなくともしてるさ)、通風夫を見守って行きたいと思います。
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by derliebling | 2012-08-31 16:40 | イギリス生活・文化

イギリスのプレゼント・ラッピングの掟

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毎年この季節になると、私はプンスカ怒りながら(短気)、クリスマス・プレゼントのラッピングと格闘します。元々不器用でラッピングが下手!と言うのもありますが、日本だったら、店舗の無料のラッピング・サービスが大抵あるのに…とか、不器用でも結構サマになるような簡単ラッピング・グッズがあるのにぃぃとか考えて、イライラしている訳です。ちなみに、イギリスでもショッピングモール等で、若干プレゼント無料包装サービスがありますが、中身を安価なプレゼントにすり替えちゃうスタッフがいるとニュースで聞いて以来、利用したことがありません。そもそもイギリス人なんて、ロクにラッピングも見ないで、受け取ってすぐに、まるで親の敵のようにビリビリとラッピングをむしり取るのに、包む意味あるのか??と毎回疑問に思っているから、余計に頭に来るのです。でも、(当然ながら)、ラッピング無しでプレゼントを贈るのは、全てが日本より遥かに大らか、かつテキトウに思えるこの国でも、有り得ないようです。イギリスのラッピングには、1.包み紙、2.リボン類、3.タグかシール類の三点セットが必要になり、更にカードも必ず添えるので、コストもそれなにりに掛かります。例え見た目はソマツなラッピングでも(笑)、決して簡易包装ではないのです。そして、クリスマス・イブのプレゼント交換直後、上記の3点セット+カードの封筒は即効ゴミ行きとなり、一家族で巨大な黒いゴミ袋2つ分位いっぱいになる様子を見る度に、エコに然程関心のない私でも、ひ~地球に厳しい!と心が痛みます。
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まずイギリスのラッピング・ペーパー…、包み紙ですが、この紙質が、全般的に大変粗悪で、適度なコシも無ければ、すぐに破ける&シワになる&プリントが剥げると、非常に扱いの厄介なシロモノです。最初にこの国で使用した際、余りの扱いにくさに驚きました。とは言え、値段はゴミ並みではないのです。勿論、高級なものになれば、質もそれなりに上がりますが、上記の理由で、違いの分る日本人に贈るのならまだしも、誰がそんな無駄使いするもんかいっと思ってしまいます(笑)。幾分マシかなーと思える紙質は、メタリック・ベースのものと、クラフト紙系。販売形式は、日本同様の筒状と、折ってビニール袋に入った状態のものがあります。折ってあるのには、当然シワが残っている訳ですが、不可解なことに、そういうことは全く気にしないのです(笑)。ただし袋入りには、揃いのタグが付属している特典があります。デザインには、トラディッショナル、モダン・コンテンポラリー(と名付けてみた)、キャラクター等の子供向けと、一応色々揃っていますが、それが日本人にとって素敵な柄と思えるものが多いかどうかは、また別な問題。
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包む対象は、何もきっちりキャラメル包みが出来る箱型のものだけじゃなく、包みにくい変な形の物体だって沢山あります。そういうものを、私から見ても凡そ大雑把+不器用なイギリス人が、包み紙で無理矢理包むと、しないほうがマシ?と思えるほどグチャグチャの醜い状態になります(笑)。そんな変形プレゼントの包装の役に立つのは、袋系ですが、当然ながら包み紙より高く付きます。しかし、相手が再利用出来る可能性があることを考えれば、ビリビリと裂かれてしまう包み紙よりは、地球に優しいかも知れません。紙袋は、基本的に持ち手の付いたマチ付きバッグ式のみで、概ね質はしっかりしていています。大抵、揃いのデザインのタグが、予めブラ下がっています。
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中には、豪華な立体パーツが貼り付いた、凝った意匠の紙袋もあります。ワインを贈ることも多いので、ボトル用の細長い紙袋も一般的です。日本のような可愛いプリント付き簡易平袋に入れて、トッピング付きシールで飾るか、リボンか針金入りタイで口を縛る…なんて商品&ラッピング・スタイルは皆無です。一方プレゼント・ボックスは、高価な上、大きさもデザインも、種類が非常に限られていて使えません。
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リボン類では、この幅7mm程度の、メタリック色のビニール・テープが最も一般的、かつ経済的です。結んだ後、鋏等でしごくと、くるるんとカールして結構華やかになります。また、下の写真のような、巻きリボンに粘着シールの付いた、貼るだけのタイプもお手軽です(ただし粘着が弱い)。
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しかしまあ、余りにもこれらが多いので、さすがに自分で飽きました(笑)。冬のラッピングで嬉しいのは、毛糸をリボン代わりに使えることです。暖かみがあって可愛いし、伸縮性があり結び易いのです。毛糸が細ければ二重、三重にし、包み紙のデザインに寄っては、違う色を組み合わせたりします。こちらでは毛糸玉も普通に買うと高いので、チャリティショップ等で赤や緑、白など、良く使う色を、普段から買っておきます。また、荷造りやガーデニング用の麻紐を、ツヤ無し紙やクラフト紙系のラッピングに合わせるのもお気に入りです。そういうのを贈るのは、シャビーシックが分ってくれそうな人に限りますが…。
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相手と差出人の名前を書き込む為のタグやシール類は、プレゼントには絶対必要です。何故なら、プレゼントはクリスマス・ツリーの根元などに一緒くたに置いて、イブの深夜に配布係り(うちでは義妹ってことになっている)が、それぞれに配るまで放置しておくからです。タグには、リボン等に結び付ける紐付きのものと、両面テープが付いていて包み紙に直接貼るタイプがあります。しかし、ヨーロッパでは全般的に粘着系の質が悪いので、このタグが途中で取れてしまって、結局プレゼントが迷子に…なんてこともしょっちゅう。それに比べると、シールのほうが確実ですが、少数派なので、余り売られていません。嗚呼めんどい。宛名なんて、包みに直接書き込んじゃえばいいじゃーん、などと思う、不埒な私です(笑)。
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私が、ここでこんなにラッピングが不便とかヒドイとか実感しているのは、ラッピングとは、単にプレゼントを「隠す為に包む」だけのものではなく、中に何か素敵なものが入っていると期待させるように「相手をワクワクさせる為に包む」ことが前提だと考えているからですが、私が勝手にそう思っているだけで、実は、これ程感覚の違う人達なのだから、そもそもそういう発想は全く無いのかも知れません…。とにかく、この国のラッピング・グッズの乏しい状況を考えると、日本に帰った際、便利そうなものをしこたま仕入れて来なければ~と、いつも思います。100円ショップで大判ハンカチでも大量に買って来て、風呂敷のようにプレゼントを包んだら、どんな形のものでもラッピングが簡単な上、受け取った人も後から使えて、一応ゴミも減るかなあと考えています(風呂敷は日本の誇るべきエコ・ラッピング・グッズです!)。それでも、私の義母や義妹は、一応アーティストで違いの分かる人達なので、ラッピングはそれなりに工夫する甲斐があります。「開けるのが勿体ないわね」「この包み紙はデザインの参考になるからとって置くわ」などと言われれば、ラッピング冥利?に尽きるってものです。
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by derliebling | 2011-12-16 18:39 | イギリス生活・文化

魔女の家!

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皆さんが子供の頃、御近所にお化け屋敷伝説、つまり幽霊が出るとか、怪奇現象が起きると噂される家や場所はあったでしょうか? 私の故郷は保守的な古い田舎町だったので、横溝ちっくな伝説には事欠かなく、処刑場跡、化け猫伝説の屋敷、自殺者の家(田舎って自殺する人が結構多い…)など、「出る」と噂される場所はあちこちにありました。そもそも、私が幼少時代を過ごした育ての母の家が、100年以上昔の古い家で、幽霊が出るらしく、誰も居ない座敷からしょっちゅう衣擦れの音が聞こえると言う話でした。そんな家に長年一人で住んでいた育ての母は、「どうせ御先祖様の霊で、家を守ってくれているんだから全然怖くない」と言っていました。一方、ロンドン生まれでロンドン育ちのP太の実家の近所にも、噂の家はありました。家から小学校へ行く途中の僅かな距離に、「幽霊屋敷」と「魔女の家」があったのです。どちらも大きなヴィクトリアン時代のお屋敷だったようで、ホーンテッドな雰囲気も、さぞかしバッチリだったことと思います(笑)。魔女と言うと、子供の頃からアニメ等の魔法少女に慣れ親しんでいる日本人にとっては、単なる御伽噺の中の存在で、どちらかと言うとホノボノ可愛いイメージがありますが、西洋人にとっては、あくまで恐ろしい醜い邪悪な存在と言う印象が、今でも強いそうです。実際その「魔女の家」では、P太を始め何人もの友達が、窓辺に吊り下げられた鳥籠に、何故か生きた黒猫が入っているのを目撃した為、魔女が住んでいると言う噂は決定的なものとなっていました。今考えると、「そりゃ『魔女の宅急便』のジジじゃねーか。確かに魔女の家だわい」と笑えるんですが、当時の子供達は本気で怖がったようです。映画中の黒猫ジジも、やむを得ない理由で鳥篭に入る訳ですが、その魔女の家の黒猫も、実は単に鳥篭の中の鳥を狙った(…何処がやむを得ない理由?)だけだったのかも知れません。今その場所では、魔女の家も幽霊屋敷も取り壊され、味気無いアパートが立っているだけです。
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by derliebling | 2011-10-31 18:05 | イギリス生活・文化

義父の手術

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お医者さんの、と言うか病院の長~い話(毎度カクゴして読んで下さい。笑)。先月末、義父が大手術を受けました。心臓の弁が漏れていたので、それを直す手術です。恐ろしいことに、自分でも心臓からシューシューと血液が漏れる音が分かったそうで、早速不調をGP(家庭医)に訴えました。イギリスの医療システムのことなので、自分で直接専門医に診て貰う訳には行かず、まずはGPに行き、GPが必要に応じて大病院に紹介状を出してから、初めて専門医に掛かることが出来ます。ところが、このGPが紹介状の提出を忘れていた為、義父は専門医に診て貰うのに9ヶ月も待ちました! イギリスでは良くある話で、普通はここで「遅過ぎる」と気付き、GPに催促するものですが、お人良しの義父は、GPを信用してひたすら待っていたのです。実際専門医に診て貰うと、やはり弁は漏れていて、かなり深刻な状態だと言うことが分かりました。しかし、難し過ぎて命への危険性も高い上、執刀医が致命的に不足しているので、手術出来ないと言うのです。奇遇なことに、私の父と義父は、ちょうど15年位前に心臓発作で倒れ、九死に一生を得ました(心臓が一時止まったのです)。年齢も同じ位で、その後ずっと定期的に病院に通い、言わば二人とも循環器系患者のエキスパートな訳です。義父の心臓の弁の手術の話を父にしたら、「それはこの年代には良くある話で、余り難しくない」とあっさり言いました。しかし同じ先進国とは言え、日本の医療では難しくないことでも、イギリスでは難しいことが沢山あります。NHS(イギリスの国民健康保険)の心臓手術の専門医が、全体的に不足して深刻な状況なのは、ニュースでも報道されていました。それに不健康な食生活のせいで、心臓に問題を抱えるイギリス国民は非常に多いのです。そんな訳で、一刻をも許さぬ危ない状態のはずなのに、手術を出来るか出来ないかで、更に義父は半年以上待たされました。
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そしてとうとう先月、義父が心臓手術を受けました。やはりとても難しい手術で、7時間以上掛かりました。しかも一回目の手術が上手く行かず、翌日に急遽もう一度手術を受けねばなりませんでした。しばらく出血が止まらず、心臓の動きが起動に乗らない為血圧は異様に低く、血液が上手く回らないので腎臓や肺もダメージを受け、危篤状態が続きました。医師からの説明を受けて、義母も義妹も泣いていました。万が一の時すぐに病院に駆け付けられるよう、また気落ちしている義母を支える為、P太は2週間の有給休暇をとり、私と一緒に義母の家にしばらく泊まりこみ、毎日そこから病院に通いました(猫の世話の為、昼間の一日一回は帰宅していた)。起きていると余計体力を使うので、義父は麻酔でしばらく眠らされたままでした。帯びただしい数のメーター、チューブ等に繋がれ、口には酸素吸入器を固定され、口端が出血して哀れな状態でした。それでも、徐々に血圧は正常に戻り、回復の兆しが見え始めました。
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義父の危険な状態と共に、私達家族に多大なストレスを与えたのが、義父の友人達でした。義父はいわゆる「習い事オタク」で、ダンス、合唱、ギター、太極拳、北京語と、毎日何かしらレッスンに通います。おまけに在英中国人会にも熱心に参加し、更に日曜日には教会へ礼拝に行きます(現在イギリスで教会に通うキリスト教徒は僅か1割だそう)。向上心旺盛とか信仰心が厚いと言うよりは、あくまで付き合いが大切なようです。当然交友関係も広く、義父自身が実直で穏やかな人柄のせいか、人気も高いようです。しかし友達がとても多いと言うのは、「友達を選ばない」とも言えます。実際、義父は選り好みせず誰とでも付き合っているようで、今回の手術・入院で、義父の友達の常識ハズレの多さには、改めて驚きました。義父の友達と言うことは、中国人が多く、そして何故か熱心過ぎるカソリック信者が多いのです(義父はイギリス国教会)。勿論、中国人が非常識な人ばかりな訳では絶対ないし、カソリックの全てが狂信的ではないのですが、どうもこの組み合わせはマズイらしく、少なくとも義父の友達には、とんでもなく非常識な困ったちゃんが多いのは事実です。義父と違って「友達は選ぶタイプ」の義母が、夫婦単位で付き合うのが基本の欧米社会なのに、義父の友達と余り交流したがらないのも、納得せざるを得ません。
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大手術の後と言えば、患者の家族も非常に神経質な状態ですから、親族以外むやみに電話など掛けて来ないものですが、手術の一日前に義父が入院した直後から、何人もの友達が、心配してガンガン状況を尋ねる電話を掛けて来て、義母は対応に追われるのに苦労しました。特に、病院からの重要な連絡を待っている時なので、着信音の一つにも神経を尖らせていますから、義母は相当ムカ付いていたようです。見かねたP太は、義父のパソコンからメール・リストを勝手にコピーし、全ての友達に、「父の術後の症状はメールで事細かに報告するので、自宅に電話を掛けないで下さい」と言う趣旨のメールを送りました。
それにも関わらず、電話を掛けて来る者は後を絶たず、そしてそれだけでは終わらず、家族に全く断り無く、病院にまで勝手に押し掛けて来る不届者まで現れました! 大手術後の昏睡状態なので、義父は当然ICU(集中治療室)に入院していました。ICUには、近親者でさえ限られた人数(ここでは一度に二人)の、限られた時間内でしか、患者に面会出来ないことになっています。更にこの病院では、一旦近くの待合室で待機し、インターフォンでICUに確認しなければなりません。手をアルコール・ジェルで消毒し、ウィルス感染防止の使い捨てエプロンを着用してからでないと、ICUに立ち入ることは許されないのです。
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手術から二日後、家族揃って二時間ばかり、病院に様子を見に行っていた時のことです。P太が待合室からICUに向かう途中、廊下でウロウロ挙動不審な中国人の夫婦を見掛けたので、話をして見ると、思ったと通り義父の友達でした。「今は父は大変危険な状態で意識はないし、親族でない限りICUには立ち入り出来ない」と丁寧にお断りしましたが、その夫婦は、義父の手術の成功を祈ってポルトガルに巡礼しただの、有り難ーい神の教えについて長々と話し始めたので、P太は心底ウンザリしました。
P太が義父のベッド脇で付き添いをしていると、今度は見知らぬインド人の中年女性がやって来て、いきなりP太の隣に座りました。看護師が、明らかに親族とは思えない(人種が違うから)その人は誰かと聞くので、当然P太が「知りません」と答えると、やっとインド人女性は「義父の友達の娘だ」と自己紹介しました。心配で溜まらない両親に頼まれて、見舞いに来たそうです。ICUには、義母の許可を貰って入室したと大嘘を付きました。エプロンも付けす勝手にICUに入って来て、もうテロリストですよ、この人は! 
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P太と私がICUから去る際、今度は廊下で、「自分は○○(義父の名前)の家族なので、○○に面会させてくれ」と大ウソを付いて、不振がり困惑する看護師に頼み込んでいる、別な中国人男性に遭遇。声を掛けると、やはり義父の友人で、更にカソリック信者でした。その人は、嘘がバレても悪びれる様子も無く、義父の為に祈って祈って祈り捲くったけれど、心配の余り病院に来てしまったと告白しました。品の良い慈悲深い紳士に見えましたが、やってることは全く気が狂ってますよね…。
勿論本人達は、皆まるで悪意は無く、思いやりと尊い気持ちで心配して行動していると信じて疑わないのですから、余計手に負えません。宗教にのめり込んでいる為、一般的な倫理は全く通用しないのです。この相手の立場・迷惑を全然考えない、極めて自己満足的な親切心に、宗教にかぶれている訳ではないものの、否応無しに自分の母を思い出しました(笑)。病院に居た一日の数時間でさえ、3組もの掟破りに出会ったので、実際にはもっと沢山の友達が病院に押し掛けたのに違いなく、P太は義父のメール・リスト全員に、「父は未だ危篤状態で意識もなく、お見舞いの贈り物も受け取れなければ、お見舞いカードすら読めません。決して病院へ見舞いに来ないで下さい」とのメールを送り付けました。とにかく、話の真っ当に通じない人を相手にすることに、つくづく疲れた私達です。今だからこうしてブログのネタに出来ますけど、「あのまま父さんが良くならなかったら…、奴等コロス」とP太は笑って言っていました。
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結局義父は、10日間も麻酔で眠り続けました。麻酔を止めても、歳をとればとるほど目を覚ますのに時間が掛かるらしく、二日間ほど意識が朦朧とした状態が続き、また家族は気を揉みました。完全に目が覚めてからも、しばらく口が聞けませんでした。それから三日後に判明したことには、酸素吸入器などを口に無理矢理固定していた為、顎が外れていたのです。しかし顎が治ると、すぐに自ら食事、トイレ、シャワーも出来るようになり、義父はメキメキと回復しました。イギリス中のNHSの病院が万年病室不足なので、手術後18日位で退院しました。今は自宅で絶対安静中で、従来通り生活出来るようになるまでには、未だ未だ時間が掛かります。たった10日間使わないだけでも、筋肉とはすっかり衰えるものらしく、ゆっくりとしか歩けないことにフラストレーションを感じていました。何かと問題の多いNHSですが、やはり医師も看護婦も皆感じが良く、にこやかにICUでの責任重大で過酷な労働をこなす姿には、頭が下がりました。イギリス政府が、NHSの大幅なリストラ&コスト削減を予定していることを考えると、心が痛んでなりません。
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by derliebling | 2011-10-19 15:21 | イギリス生活・文化

フリマで良く見掛けるもの達

8月、イギリスのカーブーツセール(フリーマーケット)の最も忙しい時期となりました。フリマで良く見掛ける売り物として、衣料、玩具、食器、書籍、CD&DVDのメディア・ソフト類などお馴染みの中古品の他に、多く見掛ける、または単に私が気になる(笑)、かつこのブログのネタとしては、こういう機会でもない限り、まず取り上げることはないであろう商品について、ピックアップしてみたいと思います。
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上の写真は、とある日の私のフリマでのお買い上げ品。合計5ポンド位。


《チョコフォンデュ・セット》
箱入り未開封の状態で売られている場合がほとんどです。毎年クリスマスやバレンタインの時期に、「無難なギフト」の代表として性懲りも無く発売されるんだけど、結局そういうイギリスの「誰もが喜ぶ(かも知れない)ギフト」って、「誰もが別に嬉しくないギフト」で、概ね即効フリマ行きの運命のようです。これより大きいチョコ・ファウンテン(液体チョコが滝のように流れ落ちるもの)は、更に邪魔で、同様にフリマで売られること多し。こういうアイテムは、売っているストールは多いものの、はたして安くとも買い手はいるんだろうか?と疑問に思います。チョコフォンデュ・セットは、一応バウニャカーダやミニ・チーズフォンデュにも使えるはずですが、多分多くのイギリス人は、そんなことは思いも寄らないんだろうな(因みに古いチーズフォンデュ・セットも、結構フリマで売りに出されている)。毎年クリスマス時期に、スーパーの棚にびっしり並んだ無難なギフト・コーナーを眺めて、自分に贈られて来ませんように…と願うP太と私です(笑)。無難なギフトと言えば、日本のお歳暮、お中元、引き出物類のほうが余程実用的な内容で、例え自分の好みに合わなくとも、未開封のものは、リサイクル・ショップやフリマで人気アイテムだと思います。

《おばーちゃんバトル・ゲーム》
多分ゼンマイ仕掛けか電池式のプラスティック製の小さな人形の、車椅子に乗っている、またはカートを押しているおばーちゃん二体を戦わせる、一応大人用だけど極めて単純なゲーム。これも「無難なギフト」の代表として、毎年しつこく販売されます。何故年寄りを戦わせなきゃいけないんだと、最初はイカンに思ったのですが、実際地元チャリティショップで老女二人が、壮絶な戦いを繰り広げたことがあるらしいので、結構現実的な光景なのかも知れません(笑)。別バージョンで、白バイ版、相撲レスラー版も有り。こんなものをプレゼントする位なら、チョコの詰め合わせかワインをプレゼントしたほうが絶対マシです(笑)。
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《フットバス》
・・・及び、健康グッズ類。多くの日本人にも、きっと心当たりがありますよね(笑)。冬の運動量の少ない時期用にと、私もフリマで小型トランポリンを買ったのですが、足ばかり益々逞しくなってしまい、結局お蔵入りならぬ物置入りです(たはは~)。再びフリマに売りに出されるかも…。

《ビーニーベイビーズのぬいぐるみ》
日本でも一時流行したコレクタブルズの小型ぬいぐるみですが…、本当に沢山フリマで見掛けます。アメリカ生まれだけど、この国でも相当一世風靡した様子。売っているストールは、大抵1店で10、20コと大量に並べています。買って行く人も、未だ結構います。今でも新柄が続々発売されているようだし、あのハート型のタグを保護する為の、専用プラケースなども市販されています。

《とんでもなく巨大なぬいぐるみ》
概ねクマ。もし家に連れて帰ったら、居候が一人増えたように(またはリラックマに住み着かれたように)圧迫感を感じること間違いナシの大きなぬいぐるみ。なので、こうして「ドナドナ」されるのも頷けますが、そもそもすぐに邪魔で持て余すのは明解なのに、何故最初に買ってしまうのか?? フリマでは、大抵項垂れた哀れな風情で、新しい飼い主が現れるのを待っています…。

《クマのプーさんの絵》
額、特に絵の額装されたものは、フリマでは人気アイテムで、買っている人を良く見掛けます。やはりイギリス人らしく、家中所狭しと額装を飾る人が多いのかな。その中で、クマのプーさんの額入りの絵を売っているストールは何故か多く、原作本の挿絵の素描、いわゆる「クラシック・プー」の絵です。

《ブランドのニセモノ》
特にグッ★のモノグラムと、ヴィ★ンの何故か村上隆バージョン。今は減って来ているようだけれど、かつては1ストールにつき1つ(以上)は売られているんじゃないかと思う位、本当にウンザリする程多く見掛け、イギリスにもブランド好きが浸透しているのを実感しました。皆一度は買うんだろうか(笑)。

《英国王室グッズ》
こういうものにも、熱心なコレクターは多いようです。でも新しい商品は、生産数が多過ぎて、ほとんど価値がないんじゃないかと思います。チャールズ皇太子と故ダイアナ妃成婚以降のアイテムは、特に溢れています。彼らが無理矢理ニッコリ笑って幸せな夫婦を演じているのを今見ると、哀愁さえ感じますが、アンドリュー王子&セーラ妃のアイテムには、更に悲しいものが(笑)。と言うか、今やほとんどジョーク商品? 改めて考えてみても、しみじみチャールズにはカーミラのほうが自然で似合っていますね~(笑)。

《デヴィッド&ヴィクトリア・ベッカムの本(爆)》
内容はモチロン知りませんが、発売時に流行に便乗して勢いで買ったものの、一度読んだらもういいや…って人が多いのでしょうね。その程度の本なのは、読むまでもなく分かると言う感じです(笑)。夫婦揃って、仲良く即効フリマ行きの代表アイテム。この他、書籍としては、「カーマスートラ」とか性の指南書的な本が目立ちます(大抵でかいハードカバーなもので)。小心者の日本人としては、目撃するだけで居た堪れない気持ちに。買っても試すな、カーマスートラ。怪我して取り返しの付かないことになるぞ(笑)。


一方、フリマで「売れる」アイテムとしては、前出の定番商品の他に、家具類がかなり人気なようで、大きなものをエッホと担いでいる人を多く見掛けます。食器なら、皿大小、ボウルと同じデザインで色々揃っている、すなわちディナーセットの人気が高いようです。全体的に、新品に近い実用品が人気だと思います。アクセなんかも、ビンテージより、新品を市価より若干安く販売しているプロの商売人のストールに人気が集まります。ビンテージ目当ての人は少数派。大抵年寄りか、若い世代なら格好で一目瞭然です。
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別なフリマでの私の収穫↑。この日は少なめでした。合計金額は約2ポンドです。買ったものの各アイテムの詳細は、また後ほどブログで御紹介すると思います~。
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by derliebling | 2011-08-04 16:47 | イギリス生活・文化

ガーデンパーティの季節

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この季節、晴れた金曜日&土曜(いや平日もある)の夕方に外へ出ると、あちこちからプィ~ンと香ばしい匂いがします。BBQ(バーベキュー)です。イギリス人って、本当にガーデンパーティが好きなんです。未だ霜の降りる3、4月のイースターが終わった頃から、ホームセンター、通販カタログは勿論、極普通のスーパーマーケットでも、ガーデンパーティ・グッズが一斉に並び始めます。食品だけでなく、BBQ用コンロ、プラスティック製の食器、パラソル、ガゼボ(天幕)、ガーデン用の家具、電飾&ランタン&キャンドル…などなど、凄い凝りようです。BBQのコンロには、フォイルケースで出来た使い捨ての簡易なものから、屋台でも開くのかと思える大きく本格的なもの、レンガを組み立てて設置する半永久的に使えるものまで様々あります。また、真夏でも夜は結構冷え込むことが多いので、屋外用のストーブ、ブランケットなど防寒用品もバッチリ販売されています。そんなに寒いのなら、わざわざ外でパーティ開かなくたって…とも思うのですが、それ位好きなのです(日本なら、逆に真夏は暑過ぎてダメって言うのはあるけど)。これもそれも、持ち家率が欧州一高く、更に十分広い庭を持っている英国ならではの発展ぶりのようです。
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欧米では、BBQでの火起こし&焼くのは男性の役目と決まっていて、ここぞとばかり張り切るお父さんは多いようです。そういう文化は、日本でも浸透して来ていて、会社仲間で野外料理をする機会があったりすると、意外な男性が凄く手際が良かったりして面白いものです。しかし一昔前に、友人がダンナとその友達&妻でキャンプに行った際、男性陣は見事になーんにもしなくて、酒飲んで談話して料理が出来上がるのを待っていただけだったとか。何処へ行っても居酒屋と勘違いしているような男どもで、楽しい休日の旅行のはずなのに、なんで女ばかり家事に勤しまなきゃならないの?と、友人は心底グッタリ&ウンザリした様子でした。確かに、そういう何もしない男性は、キャンプやBBQを楽しむ資格はありません! 野外料理以外にも、お客に飲み物を勧めたり、肉を切り分ける(カーベリー)のは、欧米ではその家の男主の役目となっています。残念ながら、P太はカーベリーが下手…。これは私のせいでもあります。だって、うちでチキンの丸焼きとか塊の肉を調理することなんか、全くないんだもんね。
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しかし、そんなに張り切って沢山の専用グッズを揃えても、頑張って苦労して火を起こしても、肝心の食べるものは驚く程ショボイのがイギリスです。典型的なBBQメニューは、予めソースに漬け込んである肉各種(大抵しょっぱ過ぎ)、肉の質がすこぶる怪しい、既に形成されたハンバーグ、同じく得体の知れないソーセージなど、焼くだけの状態になって販売されているお手軽な食品を、ガンガン焼いて黒焦げにして、発ガン性物質をたっぷり増加させてから喜んで食べるのです! これに、ハンバーガー用の不味いバンズ、スーパーで買っただけの、マヨネーズ塗れで具が不明のサラダなどが付きます。もし生粋のイギリス人にガーデンパーティに誘われたら、決して空腹で行かないことをオススメします。イギリス人にとってガーデンパーティとは、「外で食べること(だけ)に意義がある」としか、私には思えません。そして、幾ら豪華なBBQ用コンロやガーデン家具類を買っても、そこはイギリス人のことなので、出しっ放しで雨曝しにして、すぐに駄目にしてしまうことが多いようです(うちの隣がそーだ)。
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ある春先の暖かい金曜の夕、周りが次々とBBQを始めるので、P太も庭で食事がしたくて堪らなくなりました。しかしヨメがイギリスのBBQ嫌いなのは十分承知。そんな時、我が家では秘密兵器があるのです…。それがこの電熱テッピンヤコ、いえ鉄板焼きで、本当にTEPPANYAKIと言う名前で売られています。数年前Lidlで特価で買いました。勿論イギリスの電圧&プラグ仕様です。これなら火を起こす面倒もないし、使用後のお手入れも簡単。今回はこれで、海老入りの塩焼きそばを作ってみました。半分は野菜です。白菜、ニンジン、パプリカ、マッシュルーム。本当はモヤシも入れたかったところですが、売り切れでした。味付けはシンプルでも、麺自体に唐辛子が練り込んであって結構スパイシーなのです。サイドメニューは、キュウリのゴマ酢和えと「腸粉(チェンファン)」という点心。まあこれらも凝ったメニューでは全然ありませんが、少なくとも体にドクではありません。ちなみに鉄板焼きは、日本食大好きのハンガリー人の友人にとって、憧れのメニューだそうです。お気に入りのブダペストの日本食レストランでは、大変高いらしいのです。次はこの鉄板焼き器で、お好み焼きパーティや、餃子パーティもしてみたいなあと思っています。
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しかし、イギリス式のBBQなんて真っ平ゴメンと避け続けていた折、P太のソーラーパネルの設置を手伝ってくれた友達二人に、お礼として最終日に夕御飯を御馳走しなくては、と言うことになり、その家族も呼んでBBQにするのが、イギリス人にとっては最高の御馳走だろうと言う答えをP太が出しました。確かに、友達二人は生粋のイギリス人で、食に関しては極めて英国的、すなわち保守的です。彼らがP太を午前中ら手伝ってくれている日には、必ず昼食(サンドウィッチ)を用意していたのですが、ベーグルよりは食パンを選ぶし、そのうち一人は、飾りのような付け合せの野菜(トマトと茹でたブロッコリー)も、ポテトウェッジすら食べませんでした。しかも、庭は未だメチャメチャな状態で、そんな中道具を揃えて火を起こしゴミを食べなくてはならないBBQに、私のモチベーションは非常に下がり、あくまでお礼の為、彼らの為…と自分に言い聞かせるのに苦労しました(笑)。考えても見て下さい。外人が、和食しか受け付けない日本人(今時年寄りしかいないだろうけど)に、日本の鍋料理でも用意するようなものです。しかし結果的には、P太の肉類のセレクトが良かったのと、友達の一人がBBQにかなり手馴れた、鍋奉行ならぬ「BBQ奉行」だったので、今までで一番美味しいBBQとなりました。良質のハンバーグ、良質の(焼いても決して縮まない)ソーセージ、鶏肉は安い手羽や足だったけど、前日に自分でタレに漬け込みました。会話もはずみ、皆さん楽しんでくれたようです。ただし、一種類だけのサラダと、バンズに挟む為のサラダ菜+トマトは、ほんの少量用意したのに、やはり余りました。英国人って、本当に野菜を食べないんですねえ…。
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日本でBBQと言うと、焼肉が多いように思います。韓国風の焼肉は、焼き方を間違わなければ、私は肉の最も美味しい食べ方の一つだと思っています。勿論野菜も焼き、そして海老やハマグリなど魚介が加わることもありました。サンチュやサラダ数種、漬物が付いて、シメにはおにぎりなどの御飯物が必須でした。あと屋外調理と言うと、私の故郷福島では、学校行事で秋に「芋煮会」がありました。芋煮は元々お隣山形県が本家本元だそうですが、福島県でも一般的でした。本来は川原で石で炉を組み、里芋汁のような汁物を料理するのですが、私の故郷の周囲には広い川原もなかった為、炉には一斗缶という大きな四角柱の缶を改造して使用するのが一般的だったように思います。メニューはグループでそれぞれ勝手に決定して良いことになっており、何せ子供のことなので、カレーライスが圧倒的に多かったように記憶しています。それでもイギリスのBBQよりは、ずっと創造的で栄養バランスも良く美味しかったと思い出されます。
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by derliebling | 2011-07-30 16:10 | イギリス生活・文化

まだまだビミョウなイギリスの食文化

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外国だから、当然様々な文化の違いがあります。特にイギリスの食文化は、長年鎖国状態のような独自の発展(…と言うか独自の停滞)を遂げて来た為、随分マシになったと言われる現在でも、まだまだヨーロッパの他の国と比べても、微妙に奇異な点が沢山あります。とにかくイギリスの食について語ると、イギリスの医療と同様に、全くネタが尽きません。例えこれらを異文化として寛大に受け止められたとしても、美味しいと思えるかどうかは…、また別な問題です(笑)。
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まずはオムレツ。普通日本人が思い浮かべるのは、ふっくらラグビーボール型で中身がトロトロ状態のフランス式のオムレツです。極単純な材料ながら、絶妙な火加減で綺麗な黄色に仕上げられたオムレツは、まるで幸せの象徴のようです。炎の魔法と呼ばれ、上手く焼くのには結構熟練の技が要ります。しかしイギリスのオムレツは、言わば単なる甘くない卵液を硬く焼いただけのもので、テク一切不要。一応マッシュルームやチーズ、ハム等のトッピングを加えることが多いので、スペインのトルティーヤ、イタリアのフリッタータの平べったい版と呼ぶほうが近いかも知れません。しかしトルティーヤやフリッタータのように野菜の食感や旨みや満足感もなく、正直味も見た目も幸せの象徴からは程遠いものです。

それからフレンチトースト。週末の朝食当番のP太が、ある朝フレンチトーストを焼いてくれると言うので楽しみに出来上がりを待っていたのですが、食べて非常に悲しい味がしました。…これはP太のせいではなく、元々イギリスのフレンチトーストが、パンを塩味の卵液に浸して焼いただけと言うモノだからです。言わばパンのピカタでしょうか。後日、日本で知られていてるフンワリ甘いフレンチトーストを作ってあげたら、「これはブレッドプディングだ」と言い張りました。因みに本国フランスでも、フレンチトースト(日本のもののほうが近い)は、今は一般人にはほとんど知られていない絶滅危惧種のようです。
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ハムエッグは、イギリスでは朝食時だけではなく、終日注文できる代表的なパブ・メニューの一つです(大抵どっさりチップスが付く)。料理と呼べる程のものではありませんが、フリーレンジの新鮮な卵や自家製ハニーローストのハムを使ったハムエッグは、それなりに美味しいものです。イギリス人は、目玉焼きの焼き加減には相当拘りがあるように思います。でもこの国では、ハムは絶対焼かないんですよね…。私はこんがり焼けたハムが結構好きなのですが。上の写真は、B&Bの典型的な英国式朝食のベーコンエッグで、ベーコンやソーセージを目玉焼きに添える時は、やっぱり焼きます。ハムの場合は、すでに加熱してあるから、更にわざわざ調理する必要はないってことなのか?? とは言え、冷たい厚切りハムの上に熱々の目玉焼きが乗っているのは、勿体ないような残念なような、とにかく腑に落ちない感じです。家で作る時には、自分の分だけはハムを焼きます。

ゆで卵をハンバーグのような挽肉ダネで包んでパン粉を塗して揚げたスコッチエッグは、「スコットランドの」と呼ばれるからには、元々イギリス料理です。子供の頃、育ての母が良く作ってくれた、私にとっては懐かしい味ですが、大人になって自分で作ってみたら、スッゴク面倒で驚きました。当然そんな面倒なものをイギリス人が一般家庭で料理する訳がなく、スコッチエッグは、こちらではもっぱら出来合いのものを買うのみの食べ物となっています。そして、家庭で作らなくなってから随分久しい年月が経っているせいか、温かいスコッチエッグを食べる習慣は今やすっかり消えました。揚げ物を、しかも大抵安い挽肉を使っているので脂身が白く固まっているものを、冷たいままでしか食べないのです…。同様に、ポークパイと呼ばれるひき肉の脂身が白く固まった料理も、家庭で作る習慣が随分昔に途絶えた為、冷たいままでしか食べません。絶対温めたほうが美味しそう(と言うか辛うじてマシ)に思えるのだけど、これらが温かいと、イギリス人は食べられないそうです。まあ、日本でレンジでチンするコンビニ弁当に慣れ過ぎた若者が、漬物は温めて食べるものと思い込んでいる現象に似ているかも知れません。
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P太の両親が我が家に来て一緒に出掛ける際、その前に簡単な昼食を取ろうと、スープとパン、ハムやチーズなどを食卓に並べました。パンはクロワッサンで、自分で勝手にハムやチーズを挟むセルフサービス式。ところがP太も義母も、スープを前菜として先に食べてしまい、中々パンに手を付けません。しばらくしてから義母が、「…そうね、フランスではクロワッサンを食事として食べるものね」と言って、やっとパンにハムを挟み始めました。クロワッサンのサンドウィッチは、フランスは勿論、日本でも世界中の国でも見掛けます。でもイギリスでは、あくまでクロワッサンは「お茶菓子」で、食事としては食べないのだそうです。今ではP太は、クロワッサンのサンドウィッチがすっかり気に入っています。
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全てが日本に比べ大雑把でいい加減に思えるイギリスですが、同じ甘い食べ物でも、tea cake(お茶菓子)とデザートにはハッキリクッキリ区別があります。例えば、レアチーズケーキはあくまでデザートで、三時のお茶と一緒には決して食べません。甘いプディングやパイと呼ばれるものは概ねデザートで、レストランやパブではデザートの総称をプディングと呼ぶこともあります。ただしアップルパイのように、お茶菓子としてもデザートとしても食べるものも多少はあります。デザートの場合、アイスクリームかカスタードソースを添えるのが一般的なようです。
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そんなイギリスの食べ物の中でも、今尚最もショーゲキなのが、結婚式や誕生日等のデコレーション・ケーキ、すなわちセレブレーション・ケーキでしょう。糖衣を臆することなく使い捲くり、実際イギリス人以外にとっては食用不可能。美味しそうに見せる工夫は全く無視で、見るからに頭悪そうなケーキです(笑)。
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これまでイギリス料理の特徴と言えば、まず真っ先に挙げられるのが、「不味い!」と言う非常に不名誉な現実でした。そもそも何故伝統的に不味かったのかと言えば、「イギリス人は、食に興味のあることをはしたないと見なす」とか、色々憶測が言われて来ましたが、実際には非常に食に保守的で、慣れ親しんだ味しか(怖くて)受け付けないと言うのが、大方の真相のように感じます。しかしこの件に関しては、ここ10年位で国民の食への関心が急速に深まり、移民の増加に寄り他国の食文化が浸透し、外食産業が飛躍的に発展した為、旅行者でも安心して利用できる店、満足できる味が一気に増え、つまりかなりマトモになったとはっきりと言えます。しかしそれは、きちんとした食事に限ったことで、軽く簡単に安く済ませようと思うと、まだまだ選択に非常に苦労します。また、パーティ料理やBBQ(バーベキュー)等も、楽しいイベントに何もこんなオソマツなものを食べなくとも…と言うレベルです。
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かつてはイギリス料理について、「外食は不味くて高いけれど、家庭料理は美味しい」と言われ続けて来ました。しかしこれに関しては、甚だ疑問です。外食がひどかったのは紛れも無い事実ですが、家庭料理を味う機会など観光客には無かったので、こちらの真偽の程は分かりません。そして現在のイギリスの家庭料理が美味しいかと言うと、これもまた分かりません! こちらに住み始めて以来、何度か一般家庭のパーティや食事などに招待されました。しかし生粋のイギリス人家庭で、未だ一度も真っ当に料理と呼べるものを出されたことがないからです。パンと数種のハムやチーズが並んでいるとか、オーブンで暖めるだけのインスタント食品(チルドや冷凍)が並んでいるだけ…。P太に言わせると、現在のイギリス人の食事は、そう言った出来合いの食品に頼るばかりで、一から料理する習慣がほとんど無いそうです。ハンガリー人の友人も、イギリスのスーパーマーケットで出来合い食品の多さに驚いていました。週に一度のゴミ回収の日に近所を見渡しても、我が家に比べ3倍以上のゴミの多さに驚きます。やはり出来合い食品のパッケージが嵩張るせいかも…と踏んでいます。一方、年配者には料理をする人も未だ多いようですが、聞く話に寄ると、レパートリーは極端に少ないそうです。コテージ・パイやフィッシャーマンズ・パイなど伝統的なイギリス料理を見てみると、同じ材料や調理法でも、もう少し工夫すれば、もっとずっと美味しくなるのに…と思えるものが多いように感じます。P太から聞く限り、結局イギリスの家庭料理は昔から期待できるシロモノではなく、かろうじて外食よりはマシだった程度のようです。
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by derliebling | 2011-06-25 07:11 | イギリス生活・文化

イギリスで手術

・・・を先日受けて来ました。念の為、単なる外来手術で入院する必要もなく、命に関わるような大げさなものでは全くありません。昨年の夏位から、左頬に「アテローマ(粉瘤腫)」と言う、皮膚内に老廃物が袋状に溜まる腫瘍が出来まして、痛くはないけれど結構大きく、邪魔だしみっともないので、袋ごと摘出することにしました。で、最寄のGP(ホームドクター)に申し込み、6ヵ月後に隣町の病院で手術しました。小さな手術だった訳ですが、日本でさえ手術なんて2回しか体験したことがなかったし、まして外国で受けるなんて結構ドキドキでした。一応顔なので、傷痕が残るのには躊躇しました。もはや嫁入り前の体じゃないし(笑)、惜しむような美貌は微塵も無いのだけど、イギリスではとんでもなく手術痕が大きくなると聞きましたので…。しかし、折角結構貴重な?体験をしたのだから、ブログのネタにしてみます(笑)。
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まずは、イギリスの医療システムについて、大まかに説明する必要があると思います。イギリスにはNHSと言う国民健康保険制度がありまして、国立の病院・診療所であれば医療費は無料です。しかし、毎月税納者の給料から高い保険料が引かれるのは日本同様で、また薬代は有料です。これが一種一律7.40ポンドと結構高い。そしてイギリスのことなので、当然のように毎年値上がる。それでも、英国籍でもない私まで無料で診察・治療を受けられるのだから、一瞬凄い!と思われるかも知れませんが(私も最初はそう思いました)、内容もタダに相応しいと言うか…、いやタダより恐ろしいものはないように感じます。NHSに関する、先進国医療にあるまじきアンビリーヴァボーな「本当にあった怖い話」は、始め出したらキリがないようです。もし何か大病に掛かったり大事故に遭ったら、この国では簡単に死ねるとカクゴしています。このNHSに我慢出来なければ、プライベートの医者(決して無免許ではない)へ行くと言う選択もありますが、べらぼうに高い割に、満足の行く治療を受けられたという話も聞きません。
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NHSに掛かる際、直接専門医に診てもらうのは不可能で、まずは登録したGPへ行き、そこで紹介状を出されてから初めて大きな病院の専門科の診察を受けることが出来ます。目が悪い、皮膚に問題有りなどと本人が良く分かっていても、個人で直接眼科、皮膚科に行くことは出来ないのです。ヨーロッパの大抵の国が同じシステムらしく、ハンガリーの友人は、早く(良い)専門医に診てもらいたいのに…と、いつもボヤいています。これがまあ確かに、イギリスのことなので、何事においても非常に時間が掛かります。スタッフ不足で、治療も病室も万年空き無し。「物もらい」の診察でさえ、一週間待ちでした。手続きミス(または怠慢)で、待てど暮らせど連絡が来ないことも。国の財政難で、NHSの費用・人員は大幅に削られ、益々不安で頼りない状態になって来ています。日本であれば、せいぜい一週間以内に受けられる私のこの手術も、ここでは六ヶ月待ちは未だマシなほうだと聞きました。当然治療が遅れて病状が悪化したり、実際待ちきれず亡くなる方の話も絶えません(涙)。
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さて、手術の前日の午後5時から6時と言う、たった一時間の間に病院に電話して時間を確認しなければ、6ヶ月待った手術はキャンセルされるとのことで、すでにこの事で緊張しました(笑)。手術開始は朝8時の指定。この日はP太が有給休暇をとってくれて、8時前に病院に到着しました。その後看護師が熱や血圧を測り、手術担当医師の診察を受け、待合室で待ち続け、手術が始まったのは約10時。
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ひどい対応&怖い現実には事欠かないNHSですが、今まで私が体験した限り、お医者さんと看護師さんが皆優しい、感じの良い人ばかりなのには感心します。NHSがそんな逼迫した状況なのに、いつもゆったり余裕ある雰囲気(…返って少し心配するが)。患者を不安にさせないことが、いかに医療に大切か心得ているように見えます。日本では、診てもらうと益々具合が悪くなるような、不愉快な医者や看護師って時々いますよね(笑)。最初に血圧等を測った看護師さんは、「ベン(手術医の名前)はベルギー人だし、早口で聞き取りにくいでしょう? 術後の注意点は後でゆっくり話して上げるわ。…旦那さんも一緒のほうが安心ね」と言ってくれました。別な看護師さんは、手術中に手を握ってくれました。確かに、看護師さんにも外国人は多かったので、英語が未だ未だ不自由な私は、聞き取るのに手こずる場面も。
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手術自体は大したことないだろうと思っていたのですが、手術服に着替えて、本格的な手術台に乗ってみると、一気に緊張が増して来ました。部分麻酔の注射が思いのほか痛くて、涙目になって自分でも笑ってしまいました。実は私、アル中でもヤク中でもないのに(笑)麻酔が効きにくい体質なんです。先生も、執刀しながら「もしチクッと感じたら、麻酔足しますから言って下さいね~」なんて言っていました。しかし、その後麻酔は完全に効いて、頬が引っ張られるのしか感じませんでした。耳元近くでギリギリ切り刻む音が聞こえるのは、ちと怖いけど…。台に乗ってから降りるまで、合計30分も掛からなかったかな。とにかく手術は無事済みました。私の頬からは、ラッキョウのような白いオデキが出て来ましたよ(げげっ)。
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手術の後、フィリピン人の看護師さんが書類を作成している間、何と紅茶とビスケットが提供されました。そして術後の手続き、注意点の説明を受け、30分位で病院を後にしました。麻酔が切れても、痛みは全くありませんでした。時々皮膚が引きつるように感じる位。不便な点は、一週間以内は感染症になる恐れがある為、患部を塗らしてはいけないので、髪を洗うのが面倒なのと、自由に寝返りがうてないせいか、首と肩の凝りに悩まされたことです。この手術の為にも、美容室で髪を短くしたのは本当に正解でした。病院での指示通り、一週間後には最寄のGPに行きましたが、傷口は完全に塞がっていて、もう絆創膏すら貼る必要はないそうです。お医者さんも回復の早さに驚いていました。…ホ、ホントか~? コストを抑える為か、NHSは何事も日本より医療の判定基準が甘いようで、「念の為様子を見ましょう」と言うステップが無いように感じます。手術痕は約4cm。結構大きいですね…。日本では、今は盲腸の手術でさえ、ほとんど切らないと聞くのですが。頬と言ってもモミアゲに近い部分なので、髪で隠せるのがせめてもです。
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因みに私、お腹にもアテローマがありまして、こちらは普段は平らですが、ストレスが溜まると大きく腫れ上がり、腹部を屈することが出来ない程痛みます。大震災後は、一ヶ月以上腫れていました。こいつも、いつかは袋ごと摘出する手術しなきゃ駄目かな…と覚悟しています(涙)。今度はハラキリですね。
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by derliebling | 2011-06-16 17:59 | イギリス生活・文化

Do you like ironing?

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国が変われば当然文化も異なり、日本に住んでいた頃は嫌いだった物・事が、イギリスに住み始めてからは好きになった場合もあり、またその逆もあります。イギリスに暮らし始めてから好きになったものの一つが、アイロン掛けです。まあ好きと言うよりは、それ程苦痛でなくなったという程度かなあ(笑)。何せ以前は、洗濯の度にアイロンの必要な服は一枚も持っていない程大嫌いでしたから~。しかし、オフィスワーカーと結婚したからには、Yシャツのアイロン掛けは避けて通れません。アイロン掛けがラクになった理由としては、まずイギリスの気候が、夏でも屋内では不快になる程暑くなることが滅多にないというのもありますが、立ちながらアイロンを掛けられるスタンド式のアイロン台、この威力が大きいと思います。日本の基本的なアイロン台は、長方形の角丸で、単なる平板状、またはちゃぶ台程度の高さの脚付きのものです。これからの蒸し暑い季節、床に屈んでアイロンを掛けては暑さ倍増だと思います。一方欧米のアイロン台は、大抵高さを調節出来るスタンド付きで、立ったまま、または椅子に座った状態でアイロン掛けが出来ます。台の一端が船の先のような尖った形をしており、この形がYシャツを始め、あらゆる服のアイロン掛けに非常に便利なのです。使用時はかなり大きいものですが、薄く折り畳むことが出来、収納には然程場所を取りません。取り出し易い&仕舞い易い場所に常備するのも、アイロン掛けを億劫にしない決め手だと感じています。こういったスタンド式は、日本に居た頃も通販雑誌等で見掛けていましたが、台一つでこんなに使い勝手が違うとは思いもよりませんでした。もし私と同じようにアイロン大キライ!と言う方がいらっしゃったら、一度試して見る価値有りです(今は大分お求め易くなっているようです)。更にアイロン台が進化すると、小さな袖用の台が付いたもの、トルソー型などあるようですが、この長いホームベースのような形で十分。アイロン掛けの特に必要のない服でも、前合わせと裾だけちょこっとシワを伸ばすと、見栄えが違ったりするもんです。まあ男性用Yシャツのアイロン掛けは、プロのクリーニング屋でも、最も面倒で一番後回しにすると聞きます。イギリスには、クリーニング屋ならぬ「アイロン掛け専門店」なる商売も存在しますので、この国でもアイロン掛けが面倒で好かれていないのは確かなようです。
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しかしYシャツのアイロンを掛けていると、嫌でも「部屋とYシャツと私~♪」という歌が、頭の中に流れて来るのが困りモノです。この歌、言ってる内容には特に異論はないのですが、わざわざ言葉にしているところが押し付けがましくて気持ち悪ぅ(笑)。「愛するあなたのため~♪」とか言いつつ、別に「自分の為」でいいじゃん!とか、「そんなこと言わなきゃ分からん男とは最初から結婚するな」(大抵そういう男は言っても分からないものだが…)などと突っ込みたくなります。「○○ちゃんの将来の為なのよ」と言い聞かせつつ、本当は自分の見栄の為なのに(更に余り自覚も無く)、子供を良い学校に入れようと躍起になる母親と同じだな。P太は時々ネットでJ-POPの有線放送を聞いているのですが、一度この歌が掛かって来たことあり、私が「あ、これ、とよみょん(姉)が大嫌いな歌だ」と言って歌詞の意味を説明したら、P太「うわっ、そんな歌ここで歌ったら、イギリスの女達にボコボコにされるな」と苦笑いしていました。
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by derliebling | 2011-06-11 16:55 | イギリス生活・文化

髪を切りました

先日ロンドンの美容室へ行って、長年の夢であった(笑)髪を切ってもらいました。胸の位置より長かった髪を、ばっさりショートにしました。何せ前回(2年以上前)日本に帰国して以来、一度も美容室へ行っていなかったのです! 歯医者と美容室、この二つは、他のほとんどの在英日本人にとっても、非常に頭の痛い大問題なのでは?と思います。歯医者については、また後ほどお話しする機会もあるかと思います(毎度ながら、とてつもなく話が長くなりますので…)。美容室なら、イギリスにだって沢山あるじゃないかと思われるでしょうが、実はイギリス人美容師は日本人の髪を切る技術がないのです。これは日本の美容師さんも断言しますが、在英日本人の方のブログ等手記を色々読んでも、イギリス人美容師に頼んでOKだったと言う記事は一つも無く、困惑、失望、怒り(金返せ~)の声ばかり。東洋人の髪質が西洋人とは全く違って、難し過ぎるからだそうです。もっとも技術的な問題だけではなく、対応がいい加減だったり、人の希望を聞かない等もあるようです。一方日本人美容師は、欧米人の髪は問題無く切れます。また同じ東洋人と言うことで、ここでは中国人や韓国人の美容師さんも問題ありません。
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姉が美容関係の書籍の仕事をしているコネで、私は今まで優秀な美容室&美容師さんには不自由しませんでした。東京に住んでいた時は、吉祥寺の同じ美容室に10年以上通っていて、マメに行く良い客ではなかったけれど(笑)、100%満足していました。友達も私の髪型を褒めてくれたし、行きつけの美容室が決まらない、いわゆる「美容室ジプシー」の人の話を聞く度に、自分の幸運を噛み締めていました。
こちらに住み始めてからも、姉の紹介で、オックスフォード通り近くの英系美容室で働く日本人美容師さんにお願いすることが出来ました。ロンドンに来る日本人美容師のほとんどは、ヘアを学ぶ目的なので、メイクをも手掛ける人は珍しいらしいのですが、この方はロンドン・ファッション・ウィークのヘアメイクでも活躍されていたので、私の結婚式のヘアとメイクもお願いし、大変お世話になりました。彼女の話では、多くの日本の美容師がロンドン留学や勤務に憧れるものの、確かに外国の雰囲気等を体験するのは良いことだけど、実際には日本人美容師が英国から学ぶことは、もうほとんどないんじゃないかと言うことでした。
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しかし、日本人美容師のほとんどは、当然一時的にしかイギリスに滞在しません。この方も、私の結婚式の数ヵ月後には、日本に帰られてしまいました。そして私は、ロンドンから地方へ引越しました。イギリスに日本人美容師が結構多いとは言え、居るのはほぼ100%ロンドンだけです。以前、ネットのQ&Aコーナーに、「ブライトンで日本人美容師のいる美容室を教えて下さい」と言う質問に対し、誰かが御親切に「ロンドンじゃ駄目ですか?」とロンドンの美容室の住所を教えて上げている回答がありました。駄目に決まってるから聞いてるんだろーが、ロンドン~ブライトン間の電車賃を幾らだと思ってるんじゃい、と突っ込みたくなりました(笑)。このことからしても、とにかくロンドン以外で探すのは、ほとんど不可能なようです。例え居たとしても、大変貴重なので絶対教えて貰えないでしょう。中には、年に数回マンチェスターから、ロンドンの日系美容室に通う人もいるそうで、全く御苦労なことです。
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私が住んでいる場所は、それほどロンドンから遠くはいないのですが、距離的には大したことなくとも、何せ電車賃はとんでもなく高い。おまけに私はロンドンが嫌い(それで引越した位だし、空気が悪くて本当に行く度に喉が痛いよ)。それでも一時義母から教えてもらった、スタッフは全員美容学校へ通う学生と言う、コヴェントガーデンの格安の美容室で、日本人や韓国人の美容師さんに頼んでいたこともあります。学生とは言え、本国ではプロとして勤めている人達なので、それ程不安はありませんが、今まで優秀な美容師に切ってもらっていただけに、やはり髪型の持ちが悪いと、満足までは至りませんでした。そして彼らも、短期間しかイギリスに居ません。毎回違う担当者にお願いするのは、かなりのストレスです。
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その後も、姉から日本人の腕の良い美容師を紹介してもらうことは可能だったのですが、またすぐに日本へ帰られる方では…と思うと、頼むのが非常に億劫でした。まして地元のイギリス人の美容室へ行くなんて、持っての他です。それで結局3年近くも美容室へ一度も行かず、「美容室ジプシー」どころか、「美容室難民」となり、私の髪は人生で最長となりました。前髪のみは自分でカットし、後は伸び放題、貞子状態。髪ってある程度長くなると、然程気にならなくなるもんです。その点では、ロングこそ貧乏人のヘアスタイルだと言えます(笑)。もっとも私は、元々ロングヘアが好きではなく、また背が低いのでバランスも悪く、ウザい事この上無いので、いつも頭の上に結い上げていました。ひっ詰めると、朝髪を整えるのも余程楽ちんで、アラが隠せます。しかし髪自体は、医学的にも胸より長くなると、栄養が廻らなくなると聞きます。実際私の毛先は、ブリーチ跡も残り相当傷んでいました。昨年アイルランドの火山噴火で、日本行きを断念せざるを得なかったこともあり、これが限界だと思い、とうとう姉にSOSを出しました。
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それで今度紹介してもらったのは、日系の美容室です。つまり日本の美容室の、ロンドン支店。担当は店長さんなので、永遠とは行かなくとも、これから長い間ロンドンにいらっしゃると期待してます。スタッフは全員日本人で、ヨーロッパの奇妙な洗髪台を除けば(笑)、日本と同じサービスが受けられます。ロケーションが結構馴染みのあるお洒落な場所だし、日本の雑誌が読めるのもかなり嬉しい…。ロンドンの日系の美容室は、技術と対応が良いので、中国人や韓国人などの同じ東洋人や、イギリス人にも人気だと聞きます。専業主婦の私にとっては、そうしょっちゅう行けるお値段ではありませんが、とても素敵な髪型にしてもらいました。上手い美容師さんと言うのは、初対面で客のセンスやライフ・スタイルを把握し、それに似合う髪型を提供してくるそうです。また、カット直後は安い美容室との大差がなく見えても、時間が経つうちに、髪型の持ちの良さで断然差が出て来ます。私のように上手くスタイリングの出来ない粗忽物&無精者には、スタイリングの簡単な髪型に切ってくれます。イギリスの交通費の高さを考えると、美容代が高くついても、やはり技術のしっかりした美容室に頼んで正解だと思います。
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ショートと言っても、ガーリー・ボブ位の長さなんですが、元々髪の毛の多いのを大量にすいて貰ったこともあり、髪を洗う時、まるでボーズ頭を洗っているような軽快さです。それから、お風呂の排水口に溜まる髪の量が全然違う(笑)。痛んだ毛先以外は、至って健康でずっしり重かったので、もしかしたら肩凝りに負担になっていたかも…。自然なカラーも入れたので、余計に軽く見えます。あー、やっぱりこれこそ自分らしい頭だな~と、しみじみ確信しています。P太も、オシャレだと凄く喜んでくれています。髪って、顔の次ぐらいに目が行くから、印象として大切ですよね。髪が痛んでいると、生活苦が滲み出るのは必須で(笑)、風水上悪い気を溜めると言われるのも納得です。日本もイギリスも心休まらないニュースばかりだから、髪を切ったら本当に運気が好転する気がして、その為にも願いを込めて髪を切りました。
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by derliebling | 2011-06-04 16:06 | イギリス生活・文化


こんにちは!「ぴよよん」です。当ブログに御訪問頂き有り難うございます♪ 英国に住んでいますが中欧好きです。蚤の市等で出会った、または手作りなどの可愛い雑貨たちを紹介していきたいと思います。


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