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薔薇色庭園モティスフォント(2011年編)

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今年も、ハンプシャーの「Mottisfont Abbey モティスフォント・アビー庭園」に行って来ました。我が家からは結構遠いのですが、普段は植物に興味のないP太が、昨年初めてここを訪れた際感動したので、自ら今年も行こうと言い出したのです。ここは英国有数のクラシック・ローズのコレクションを誇るウォルド・ガーデン(壁に囲まれた庭)が有名なので、やはりバラの最盛期が一番の見頃かと思います。去年は6月末に訪れましたが、今年は気温が高く(これでも)バラの開花時期が早い為、6月初旬に訪れました。そして今年は、未だモティスフォントには一度も行ったことがないと言う義母も誘いました。律儀な義父は、太極拳のレッスンを休めないとのことで、…置いて来ました(P太のコメント「父さん、バカだな」)。
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イギリスの庭園を訪れるなら、やはり天気の良い日に限ります。この日は、去年の訪問日と同じく、汗ばむような好天。元修道院のお屋敷の前では、沢山の人がピクニックを楽しんでいます。
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もうお屋敷に近付いただけで、芳しいバラの香りが! 壁に這う蔓バラが咲き乱れているからです。 
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実は義母はすっかり鼻が利かないのですが、さすがにここでは「私でも香りが分かる」と嬉しそうでした。
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昨年は入らなかった、お屋敷の13世紀築の半地下部分。この部分を見ると、この建物が修道院だったのを良く実感できます。しかしここ、地下礼拝堂ではなく、僧院の「事務所」だったそうです。
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お屋敷から、てくてくウォルド・ガーデンを目指し、まずは高い生垣を通り、左手に曲がります。柱に絡まった黄色い蔓バラは、「The Pilgrim (巡礼者)」。
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そして壁の内側に入ると、椅子とテーブルが並んだキオスク・コーナーがあります。
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既にここでも、おびただしい数のバラが咲いているので、この門を潜った途端、誰もが思わずニッコリ笑顔になり、見ているこちらも微笑ましく思いました。
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高さを巧妙に生かしたボーダー花壇は、英国式庭園の真骨頂かも知れません。
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でも本当のウォルド・ガーデンは、更にこの壁の向こうです。
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壁の内部は、ほぼ正方形の庭になっています。通路で大きく四つのブロックに分かれ、レンガの壁際はボーダー花壇、その他芝生、生垣、トピアリー、果樹、様々なバラ以外の植物が巧みに組み合わされ、バラ園と言っても英国式庭園らしく変化に富んでいます。
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元々オールドローズは色数が限られているそうですが、それに合わせる為か、ここではバラ以外の花の色も、ほぼ赤、ピンク、青紫、白、クリームに限られています。
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また、花色を絞っただけでなく、銀葉植物が多いのも、この庭園の美しさの秘訣かも知れません。
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アーチは勿論、木やトレリスに絡ませたり、グランドカバーにしたりと、バラの見せ方も多種多様。
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ガーデン・エッジは、大体ナデシコで縁取られています。「この花珍しいね。何て言うの?」と無邪気に聞いてくるP太に、「うちにも咲いているし、数日前に花名を言ったばかりじゃん…」と呆れましたが、花オンチでも、こうして庭園が気に入って連れて来てくれるのだから、まっいいかと思いました(笑)。
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昨年同様、イングランド南部&東部では雨が異様に少なく、あちこちで芝が茶けていました。部分的にすっかり芝が禿げ上がってでもいるのか、中には人工芝が敷いていある通路も。英国庭園にあるまじき行い! 単なる応急処置であることを祈ります(笑)。
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それと、私も義母も、花がら摘みを全くしていないのが結構気になりました。咲き終わった花を摘み取るのは、バラの世話の基本なのですが、余りに数が膨大過ぎて、手が廻らないのでしょうか??
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正方形のウォルド・ガーデンの向こうには、もう一つ三角形のウォルド・ガーデンが続きます。こちらのガーデン・エッジは、ラベンダー。もうすぐ咲きそうです。
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昨年は気付かなかった、雰囲気の良い壁際の小径。左手の青紫の花はネペタです。
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この庭園では珍しいアプリコット色の蔓バラは、ノワゼット種の「Crepuscule」。
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白い蔓バラの茂みの中には、実はイチジクの木。出来るだけ去年とは異なった写真を…と思うのですが、美しいと思うポイントは毎年同じだし、実際どんなに眺めても飽きない光景なのです。
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そして、今回気になったバラ達を御紹介。一重のバラにはやはり惹かれます。これは「Rose of Picardy」。
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見事に木を覆って、注目を集めていた「Complicata」。最後にこの苗を購入しようと思いましたが、一季咲きなので見送りました。イングリッシュ・ローズの多くは四季咲きで、春から秋まで咲き続けます。
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ナーサリーでひっそりと咲いていた、オレンジ色のミニバラ「Gloria Mundi」。
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「ロサ・ムンディ」と言う、16世紀以前から存在するとても古い品種です。P太には、「不思議の国のアリスのハートの女王が無理矢理赤く塗らせたバラ」に見えるそうです。
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繊細な花色も、暗緑色の葉も印象的なティーローズ「Pink Gruss an Aachen」。
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昨年この庭園で苗を購入したコロコロバラ、「ローブリッター」。うちのはまだ蕾も着けていないのになあ、と隣の芝生が良く見える私は小心者です。
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イングリッシュ・ローズの黄バラの代表、「グレハム・トーマス」。実際かなり有名で、一際注目を集めていました。黄色いバラなんて余り興味の無かった私ですが、花も葉も樹形も完璧な美しさには惚れ惚れ。咲き始め、満開地、咲き終わりと、それぞれ花の形が変化し、色も微妙に異なります。
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昨年同様、一番好きなのは、やっぱりアルバ系のイングリッシュ・ローズ「スカボロー・フェア」。この儚げな花色、コロンとカップ咲きの形には、何度眺めてもウットリです。絶対うちの庭に欲しい…。
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グレハム・トーマスが暖かみのある黄色のなら、こちらは爽やかな黄色のバラ「Blythe Sprit」。
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繊細なバラ色や、一つの花で色の濃淡があるもの、または縁に別な色が入った「複輪」以外では、こんな作り物みたいな鮮やかなネオン色のバラが好きです。写真には写りにくいのですが、実際にはもっと眩しい蛍光色です! 名前は「The Herbalist」。
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ウォルド・ガーデン鑑賞後、義母がキオスクでアイスクリームを御馳走してくれることに。去年食べて気に入った、モティスフォント・オリジナルのバラ色アイスクリームを楽しみにして来たのですが、何と売り切れ。他のナショナル・トラストのカップ入りアイスはあったけど、スプーンが全く無い為販売不可能。「この一番の稼ぎ時の、しかも週末に、何と言うお粗末さだ」とP太は嘆いていましたが、それがイギリス。
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昨年は見落としてしまった、まるで絵に描いたような、壁にバラの這う石造りのコテージ。元々は、お屋敷のゲートハウス(門番の家)だったようです。
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閉園時間間近になったので、今回の私のここでの目的の一つである、出入り口近くの「デヴィッド・オースティン」の出張バラ苗販売所へ駆け込みました。デヴィッド・オースティンは、イングリッシュ・ローズの開発者。この販売所では、種類はそんなに多くなのですが、大きな鉢植えが一つ14ポンド、三つで36ポンドと、かなりお得なのです(イギリスでは奇跡的に去年と値段が変わらなかった)。しばらく悩んで、P太と相談して、我が家にはコレダ!と言うバラを選んで来ましたよ~。
by derliebling | 2011-06-13 16:55 | 旅行・お散歩


こんにちは!「ぴよよん」です。当ブログに御訪問頂き有り難うございます♪ 英国に住んでいますが中欧好きです。蚤の市等で出会った、または手作りなどの可愛い雑貨たちを紹介していきたいと思います。


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